メニューへ 本文へ
Go Top

文化

豊作を祈願する曲

#国楽の世界へ l 2016-10-05

国楽の世界へ

豊作を祈願する曲
「プング」という名のふいごは、風を起こす機械です。扇風機の羽のようなものがついています。その横や後ろには取っ手があり、その取っ手を回すと風が起こります。地域によって、または役割によって名称と形も多様です。鍛冶屋で鉄を熱したり溶かすために使われます。また、かまどに空気を入れる役割をすることもあります。家でオンドルと呼ばれる床暖房で火を焚くときも、「プング」を使いました。大きいものは穀物を収穫した後、しいなや細かいほこりを飛ばすときによく使います。プングの風に穀物を少しずつ流すと、しっかりした穀類は庭に落ちて、枯草やしいなのようなものは遠く飛ばされるのです。このプングを回しながら歌ったソド地域、今の北韓地域の民謡があります。ユ・チスクさんの歌で、「プングタリョン」という曲をお聞きください。

朝鮮では、農業が主業でした。農業に携わる者は、ヤンバンと呼ばれる上流階級の次に高い地位を有します。その次が物を作る人、その次が商品を売る商人です。民の中の多くが農作に携わったので、国政を担う王様やその臣下は、常に豊作を祈りました。雨が降りすぎたり、または雨量が少なかったり、豊作や凶作、全ては天の志しだと思いました。その責任は、王様が徳を備えていないからだと思ったのです。宮廷で宴会を開くときも、豊作を祈願する音楽を演奏しました。それが、「慶豊年(けいほうねん、キョンプンニョン)」という曲です。豊作を祝うという意味です。「慶豊年」はもともと時調(シジョ)という定型詩を歌う歌曲の伴奏を、楽器で演奏できるように編曲した音楽のことです。本日ご紹介する「慶豊年」は、メロディーは横笛テグムで演奏し、バイオリン、ビオラ、チェロのような西洋の楽器が調和を成した曲です。豊作を祈願する音楽、「慶豊年」をお楽しみください。

一年間育てた田んぼが黄金色に輝くのを見ると、農夫も感心したことだと思います。稲刈りをし、脱穀をして、乾燥させるまで、多様な過程があります。農夫は周りの人々と豊作の歌を歌いながら一日を終えたことでしょう。ソウル近郊の京畿(キョンギ)地域の民謡、「豊作の歌」は、ク・ザハという名の歌い手が作ったと言われています。分かりやすい歌詞、単純な拍子と軽快なリズムのおかげで、老若男女誰もが歌えるものです。最近は豊作だとしても収穫量が増えると、値段が暴落することを心配します。なので、豊作が必ずしも良いことばかりではないとも言います。でも、凶作より豊作の方が良いのは、言うまでもありません。今日の最後は、そんな豊作を喜ぶ内容の歌です。京畿地域の民謡、「豊作の歌、プンニョンカ」という曲です。イ・ホヨンさんの歌でお楽しみください。

豊作とイキイキとした雰囲気を表現した歌です。最初は、現在のものとはだいぶ違う感じの歌だったそうです。歌の歌詞からは、人々が季節ごとに楽しむ風習も垣間見ることができ、当時の暮らしが感じられます。

おすすめのコンテンツ

Close

当サイトは、より良いサービスを提供するためにクッキー(cookie)やその他の技術を使用しています。当サイトの使用を継続した場合、利用者はこのポリシーに同意したものとみなします。 詳しく見る >