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論点

中国の新型ウイルス、懸念広がる

2020-01-25

ニュース

ⓒYONHAP News

中国の湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる感染事例が増え続けています。

感染が確認された患者は世界で650人を上回り、18人が死亡、重症が95人だということです。

感染事例は武漢市だけでなく、上海や首都北京でも確認されるなど、急速に広がっています。

感染が急速に広がっていることについて、中国国内では武漢市の対応に批判が出ています。

中国共産党系の環球時報は、「武漢市の初動対応が遅く、全土にウイルスが広がった」「初戦は負けてしまった」として、武漢市の対応を厳しく批判しました。

中国国外でも感染者が確認されています。

韓国では、19日に仁川国際空港に到着した武漢市在住の中国籍の35歳女性が新型コロナウイルスに感染していることが確認されたのに続き、24日には、武漢市で勤務し、韓国入りした55歳の韓国人男性の感染が確認されました。

日本、タイ、シンガポール、ベトナム、アメリカのワシントン州でも感染者が確認され、世界的な大流行へ発展するのではないかと懸念されています。

中国武漢市では2019年末から原因不明の肺炎が相次ぎ、2020年1月12日に41人が新型コロナウイルスによる肺炎と診断されました。

このウイルスはこれまでに確認されたことがない新型のコロナウイルスです。

世界保健機関は20日、動物が最初の発生源であると考えられると発表しました。

武漢市当局は、市内の海鮮市場が感染の中心地であると特定していますが、感染経路の詳細は不明です。

感染者の中には武漢市が感染の中心地だと特定した海鮮市場に近づいたことがないケースも多く、ヒトからヒトへ感染した可能性もあるとみられています。

今回の新型ウイルスは、2002年11月に中国広東省での発症例を発端とし、2003年7月末まで全世界32カ国で死亡者774例、発症者8096例が確認された重症急性呼吸器症候群(SARS)と多くの部分で類似しているということですが、新型ウイルスはSARSに比べると症状の悪性度は低いとみられています。

ただ、症状の悪性度が低いことが感染が広がりやすい要因になるとの懸念もあります。

症状に気付く前に遠距離を移動するケースがあることから、それだけ広範に感染が広がる恐れがあるためです。

中国では24日から春節の連休が始まりました。

7日間の大型連休で、中国全土で多くの人たちが移動します。

最近は海外を旅行する人も多く、韓国や日本を訪れる中国人観光客も増加していて、この大型連休に感染がさらに広がる恐れもあります。

武漢市当局は23日、公共交通を遮断する措置を取り、鉄道駅や空港を一時的に閉鎖すると発表しました。

武漢市当局は、「特別な事情がない場合は市民は武漢から離れてはいけない」と呼びかけていて、人の移動を事実上制限する措置です。

近接する黄岡市(こうこうし)当局も鉄道などの公共交通機関の運行を24日午前0時をもって停止すると発表しました。

黄岡市では市内の映画館やインターネットカフェ、中央市場も閉鎖されるということです。

韓国の入国管理当局は空港の検疫を強化する措置を取っています。

韓国だけでなく、各国の入国管理当局も中国からの渡航者の空港検疫を強化しています。

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