セウォル号惨事から10年、記憶と記録
2024-04-19
就任からおよそ2カ月で、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領と与党の支持率が共に下落しました。
世論調査会社リアルメーターが、今月4日から8日にかけて全国の18歳以上の2,525人を対象に行った調査で、大統領の政権運営を支持するとした人は37.0%で、支持しないとした人は57.0%となりました。
1週間前の調査と比較すると、支持する人は7.4ポイント減り、支持しない人は6.8ポイント増えました。
これに先立って8日に発表された韓国ギャラップの調査でも、大統領の政権運営を支持すると答えた人は就任後としては最も低い37%で、政権運営の「黄色信号」とされる40%を初めて割り込みました。
就任から短期間でこれだけ支持率が下がるのは異例のことです。
若年層や核心的な支持層の離脱が支持率下落につながったとみられています。
なかでも20代の支持率は12.9ポイントも下落し、最も大幅な下落となりました。
また、支持基盤とされる南西部の慶尚道でも支持率が下がり、核心的な支持層とされる60代と70代の保守層の支持率も下がりました。
支持率下落の最大の理由は「人事」だとされています。
閣僚級人事については、「検察出身者偏重の一方通行の人事」とする指摘がある中、公正取引委員長の候補者が過去のセクハラ発言が問題となって辞退を表明するなど、閣僚候補者のスキャンダルが明るみに出て、辞退も相次いでいて、閣僚級の人事が完了していない状況が続いています。
さらに与党「国民の力」の支持率も下がっています。
政党支持率調査では、与党「国民の力」は40.9%、野党「共に民主党」は41.8%で、誤差の範囲内ですが与野党の支持率が逆転しました。
与野党の支持率が逆転したのは尹政権発足以降、初めてです。
「国民の力」は先週、李俊錫(イ・ジュンソク)代表の過去の「性的接待疑惑」に関連して党員資格停止6カ月の処分を決定しましたが、こうした決定は党内の主導権争いとの見方もあり、党の内紛が支持率下落につながったとする指摘もあります。
先月1日に投票が行われた統一地方選挙では、与党「国民の力」が圧勝し、尹錫悦政権に追い風になったとみられましたが、短期間に大統領と与党の支持率は共に下がってしまいました。
大統領の求心力の低下が鮮明になったことから、今後の政権運営に苦慮するものとみられます。
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