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論点

ドル高、金融市場に波紋

2022-10-01

ニュース

ⓒYONHAP News

アメリカのFRB=連邦準備制度理事会は21日までの2日間、会合を開き、0.75%の大幅な利上げを決めました。

1回の利上げとしては通常の3倍の上げ幅です。

FRBは6月と7月にも0.75%の利上げを決定していて、3回連続で0.75%の利上げは異例です。

これでアメリカの政策金利は3%から3.25%の幅となりました。

アメリカの政策金利が3%を超えたのは2008年1月以来、およそ14年半ぶりです。

今回の利上げで韓国とアメリカの政策金利は逆転しました。

FRBのパウエル議長は記者会見で、インフレを抑制できなければさらに大きな痛みを伴うことになると指摘し、さらなる利上げを示唆しました。

アメリカでは新型コロナやロシアによるウクライナ侵攻などでこれまでになかった高いインフレが続いていて、FRBとしては記録的なインフレを抑え込む姿勢を強く打ち出したものですが、各国で通貨安が進み、株価が下落するなど、金融市場に影響が出ています。

韓国の株式市場は週半ば明けの2826日、総合株価指数は前の営業日より3.02%、69.06ポイント下落し、が22202169.9429で取引を終え、2020年7月以来、2年2か月ぶりの最安値を記録しとなりました。

一方、ソウル為替市場では、週明けからウォン安が進み、1ドル=1430ウォンを超える水準で取引が続きました。ドルに対するウオン相場は前の営業日より22ウォン上昇し、1ドル=1431ウォン30銭までウォン安が進みました。

1430ウォン台を超えたのは2009年3月以来、13年6カ月ぶりです。

各国の金融市場でアメリカの利上げやドル高による影響が出ていて、ブルームバーグ通信は先月29日、ドル高が続く中で円と人民元が下落していて、アジアで97~98年並みの通貨危機が再現される恐れがあると報じました。

ウォン安や韓米の政策金利の逆転は韓国経済にマイナスなのは言うまでもありません。

ウォン安が進めば輸入物価が上昇して消費者物価の上昇につながりますし、世界的な景気停滞で輸出の減少が懸念される中、原材料の輸入価格が上昇することで輸出品の価格競争力は下がってしまいます。

こうしたの状況で金融当局が選択できる手立ては多くありません。

こうした局面では利上げが求められますが、利上げは消費心理の委縮につながりますし、企業の資金調達を難しくするなどの悪影響反作用も懸念されます。

秋慶鎬(チュ・ギョンホ)経済副首相は、過度な不安は望ましくないとしながらも、複合的なリスクが当分続くことが予想されるとして、「アメリカのインフレや金融政策の動きを注視し、対応に総力を傾ける」と述べました。

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