野菜と肉などをからしソースで和えた前菜。 むかし王宮で王が食欲がないときに食べていた。からしは、とうがらしが入ってくる前、にんにくやしょうが、山椒などと同じく辛い味を出す重要な香辛料のひとつだった。
主な材料 :
(4人分)
牛肉(牛の胸肉)200g、水600cc(カップ3)、ねぎ20g、にんにく10g、きゅうり80g(1/2本)、にんじん50g(1/4本)、キャベツ90g、梨125g(中1/4個)、水100cc(カップ1/2)、砂糖小さじ1/2、栗45g(3個)、松の実5g(大さじ1/2)、卵60g(1個)、油大さじ1/2
ヤンニョム(味付け) :
からしソース: ねりがらし大さじ1、塩小さじ1、砂糖大さじ2、酢大さじ3、牛肉のゆで汁大さじ3
牛肉は30分ぐらい水につけて血を抜き、熱湯でゆでる。煮立ったら肉を取り出し、今度はねぎとにんにくを、切らずにそのまま加えて冷たい水から肉をいっしょにゆでる。最初は強火で20分ぐらい煮立たせ、中火でさらに40分ぐらいゆでる。 ゆで汁は布などで濾し、冷ます。 取り出した牛肉は冷まし、長さ5センチ、厚さ0.3センチ、幅1.5センチぐらいに切る。 きゅうり、にんじん、きゃべつは、牛肉と同じく、長さ5センチ、幅1.5センチ、厚さ0.3センチに揃えて切り、冷水にさらす。 梨は皮をむき、野菜と大きさを揃えて切り、砂糖水に漬ける。 栗は0.5センチぐらいの厚さにスライスし、松の実はペーパータオルでこするようにして先の黒っぽい笠を取り除く。 卵は黄身と白身を分けて薄く焼き、黄色と白のジダンをつくる。冷ましてから野菜と同じ大きさに切る。 分量の材料を混ぜ、からしソースをつくる。 皿に、肉、野菜、ジダンをそれぞれの色が映えるように盛り付け、真ん中に栗と松の実を飾る。からしソースをかけていただく。 ☑ 肉は最初は蓋を開けたまま強火で煮ると、肉の臭みを飛ばすことができる。
☑ ゆで汁は布などで濾すと、牛肉から出た不純物などを除けるので、にごりのないスープになる。
☑ きゅうりは突起を塩でもむようにしてしごき、水で洗い流す。
☑ 梨やりんごは切った後砂糖水に漬けておけば、色が変わる現象を防げる。
キム・スジン院長: 韓国料理研究家
現在、韓国の味研究会理事、フード・アンド・カルチャー・コリア・アカデミー院長
韓国で初めての「映画の飲食監督」として、料理の新分野を開拓
代表作 <霜花店(サンファジョム)−運命、その愛>、<美人図>、<王の男>、<食客>