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ライフスタイル

異色の短期アルバイト

#ソウル・暮らしのおと l 2024-02-02

金曜ステーション

ⓒ Carrot Market
旧正月(ソルラル)の連休を控え、一風変わった短期アルバイトが注目を集めています。

「旧正月の連休中、家にいるだけで30万ウォン」。こんなアルバイト募集がありました。自分の家にこもってドラマや映画を観たり、出前をとって食べたりして過ごすだけで、アルバイト代だけでなく出前アプリの商品券やOTTの利用券もくれるというもの。そうして過ごした内容を写真とともにSNSにアップするというのが条件です。今月6日まで募集していて、選ばれるのはたった15人とのこと。どうしてこんなアルバイトがあるのか、不思議に思いますよね。

これは、地域コミュニティのプラットフォームアプリ「タングン」が開設した「タングンアルバ」で募集しているものなんです。タングンはもともと、中古取引アプリ「タングンマーケット」として有名でしたが、そのサービスを拡大して、住んでいる地元でのアルバイトのマッチングを始めました。それで、出前アプリやOTTサービスと提携して、このアプリの宣伝のためにこうしたイベントを企画したようです。

ⓒ Carrot Market
このタングンアルバでは、先月から今月8日にかけて、アプリ上で「地元しごと博覧会」という企画を展開しています。アプリに自分の住む地域を登録しておけば、地元で自分の好みや条件にあったアルバイトの募集を一目で探すことができる、という企画。クーポンやボーナスなどの特典もあって利用者は急上昇。2月1日までの時点で1300万人以上がアクセスしたそうです。

話題性ということでは、この「地元しごと博覧会」でいちばん人々が殺到したのは、「ベッドで1時間寝るだけで300万ウォン」という超破格のアルバイト。これは寝具メーカーのシモンズが協賛して打ち出したプロモーションで、京畿道にあるシモンズのストアで実際にベッドに横になって1時間ぐっすり眠れば300万ウォンあげます、というもの。競争率はなんと6万対1だったそうですよ。また、タイのリゾート地に行って充実した旅行計画を立てる、というものも。旅行アプリの協賛のプロモーション的なものですが、宝くじのつもりで応募したくなりますね。

ⓒ Getty Images Bank
こういった異色なアルバイトは、注目を集める広報の要素が大きいといえます。でも実際、韓国の最近の雇用市場では、短期アルバイトの占める割合がかなり増えているという背景もあります。去年12月時点で、週平均15時間未満の短期アルバイトの就業者数は約160万人。これは、2022年同月は約152万人、2021年同月には145万人だったことに照らし合わせると、年々着実に増えていることがわかります。雇用側としては、最近の物価高や人出不足という問題があるし、働く側としては、空いた時間を使って必要な分を稼がなきゃ、という切迫した背景もあるのかもしれません。そんななか、旧正月の連休は、短期アルバイトの需要も供給もぐっと増えるので、それをつなぐプラットフォームのかたちも多様化しているということです。

大変な世の中で、ちょっとした夢を見させてくれる、こんな面白い異色なアルバイトもアリかもしれないですね。

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