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報復運転
ここ数年、「報復運転」の増加が社会問題となり、頻繁にニュース番組で取り上げられています。
「報復運転」とは読んで字のごとく迷惑な運転をされたことに対してやり返すことです。以前から運転マナーの悪さは問題になっていましたがその度合いがどんどんエスカレートしており、事故、事件も頻発しています。相手の車を追い回したり、追突するそぶりを見せたりするのにとどまらず、最近では三段棒でめった打ちにしたりBB弾を発砲したりして摘発されるという事件が世間をにぎわせました。警察庁によると、報復運転の摘発件数は今年4月から6月の間で100件。そのうち53%が進路変更の際に起こった衝突でした。
このように危険な運転をする人が多い背景には、マナーを軽視してきた社会の雰囲気が指摘されています。自動車学校の教育の際も、技能教習は20時間(オートマ限定は15時間)ですが、座学が学科教育1時間、交通安全教育が3時間と極端に少ないことが問題視されています。また、韓国では、車が自分の社会的ポジションを表す大きなツールと考えられていることも原因ではないかと指摘する声もあがっています。どういう車に乗っているかということで自分の価値が判断されると考え、それと同時に、自分に対して礼儀をわきまえない運転をする人がいたら、その人は自分を見下していると考える人が多いということでしょう。さらに、交通規則を違反したときの処罰が軽いことも原因の1つだと思われます。暴行事件に発展しないかぎり道路交通法違反で処罰するしかなく、ほとんどが10万ウォン以下の罰金で終わってしまいます。
警察庁は現在、来月9日までの予定で報復運転を集中的に取り締まっています。しかし、交通マナーの徹底、車に関する社会の雰囲気の変化、道路交通法違反の厳罰化がなければ、さほど効果は期待できないのではないかと疑問視されています。

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