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韓半島

米朝交渉が決裂 協議の意味合いに米朝で温度差

Write: 2019-10-07 15:33:27Update: 2019-10-10 18:23:37

Photo : YONHAP News

アメリカと北韓は、スウェーデンのストックホルムで4日と5日、非核化に向けた実務者協議を行いましたが、成果がないまま物別れに終わりました。
北韓は今回の交渉で、3回目の米朝首脳会談の早期開催に向けた真摯な交渉や合意を望んでいたのに対して、アメリカは1回目の協議であるだけに交渉よりは意見交換や双方の考えの把握に重きを置いたとみられます。
アメリカは交渉が決裂したあとの声明で、「創造的なアイデアを提案した」と説明したのも、交渉のための正式な提案ではなく、理解を助けるための説明であったことを示唆しています。
交渉を急がない考えを鮮明にしたアメリカに対して、交渉をスピーディーに進めたい北韓は、少なからず失望したとみられます。
北韓外務省が談話で、アメリカに対して、北韓の生存権と発展の権利を阻害する政策を完全かつ後戻りできないよう撤回するよう求めたのは、安全保障と制裁緩和の措置を先に提示するよう強調したものとみられます。
また米朝対話の期限について、「年末まで」と釘を刺し、それまでこうした措置を取らない場合、交渉に応じない意向を示しました。
今回の協議を支援したスウェーデン政府は、米朝に2週間後、ストックホルムで協議を続けることを提案しましたが、アメリカ側はこれを受け入れたのに対して、北韓は「アメリカが2週間で対案を準備する可能性はない」としてはねつけたとされます。
一方、朝日新聞は、外交官出身の脱北者の話しとして、北韓は事前に「決裂」宣言を盛り込んだ談話を準備していたとみられると報じ、北韓が強硬姿勢を示すことで、外交面での成果を早く得たいトランプ大統領の譲歩を引き出そうとしているという見方を示しました。
決裂宣言が北韓の計算ずくの行動であれば、年内に交渉が再開される可能性もあります。
こうしたなか、アメリカが意味ある対案を示さない場合、北韓がさらなる軍事的挑発に乗り出す可能性も出ています。
北韓が2日に発射した新型のSLBM=潜水艦発射弾道ミサイルを搭載できる新型の潜水艦を展開する形で、アメリカへの圧力を強める可能性があるということです。
実際に、韓国軍当局は北韓が東部の咸鏡南道(ハムギョンナムド)にある新浦(シンポ)造船所一帯に、潜水艦を覆い隠すための建造物などを設置している動きをとらえたとしています。
北韓外務省の金明吉(キム・ミョンギル)首席代表は、アメリカとの実務交渉が決裂した直後、記者団に対して、「われわれの核実験やICBM=大陸間弾道ミサイルの試験発射の中止が今後も続くかは、完全にアメリカ次第だ」と話しています。

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