韓国でリンゴとナシの価格が高騰しています。韓国ではリンゴとナシなど8品目の農産品の輸入が禁止されているなか、去年の台風などの影響によって国内での生産量が減少したことから、需要に供給が追いつかない状況となっていて、ことしの秋の収穫まで値段が高い状態が続く見通しです。
韓国農水産食品流通公社によりますと、12日のリンゴの卸売価格は、10キロ当たり9万1700ウォンで、前の年の同じ時期に比べて2.2倍となりました。
リンゴの卸売価格は、1月17日に9万740ウォンを記録して初めて9万ウォンを突破したあと、1月29日には9万4520ウォンまで上がり、過去最高を記録しました。
今月に入ってからも、9万ウォン前後で推移しています。
ナシの卸売価格は、今月12日に15キロ当たり10万3600ウォンまで上がり、2年7か月ぶりの最高値となりました。
農林畜産食品部によりますと、台風などの影響によって、去年のリンゴの生産量は、前の年に比べて30.3%、ナシは26.8%減少したほか、政府が先月、旧正月の需要にあわせて備蓄分を市場に大量に供給したため、価格を安定させるための在庫が少なくなっているということです。
こうしたなか、リンゴとナシの輸入解禁を求める声も高まっています。
ただ、検疫体制の確立などの問題で、直ちに輸入を始めることは難しいため、ことしの初物が出荷される秋までは値段が高い状態が続く見通しです。