来週の総選挙に向けて、期日前投票が始まりました。前回の選挙の際、期日前投票の投票箱がすり替えられたとして選挙結果を無効とするための裁判まで起こされたことから、選挙管理委員会は、今回の選挙から、投票箱の映像を24時間公開しています。
選挙管理委員会は、投票用紙を保管する箱を24時間、防犯カメラで撮影し、その映像を、大型モニターに表示しています。
期日前投票における不正疑惑をめぐっては、4年前の総選挙の際、接戦となっていたソウルの選挙区で、保守系の候補が、選挙当日の得票数としては、革新系の候補を上回ったものの、期日前投票でより多くの票を獲得した革新系の候補が最終的に当選したことから、保守系の支持者から選挙の正当性を疑う声が上がりました。
支持者たちは、この選挙区の期日前投票では保守系が多いとされる高齢層が大多数を占めていたにも関わらず、反対の結果が出たと指摘しました。
また、期日前投票の投票箱を監視する管理者の署名が、本人のものではないという通報もありました。
前回の総選挙では、投票日当日の票も含め、結果を無効とするための裁判が全国で126件起こされました。そのすべてで、原告の訴えが退けられています。
選挙管理委員会は、「原告側が根拠を提示できず、一方的に疑惑を提起したに過ぎないと、最高裁判所が判断した」と指摘する一方で、「期日前投票をめぐって、一切疑いの余地が生じないよう、国民に管理のプロセスを公開することにした」と説明しました。