韓国の6月の貿易収支は、自動車の輸出が増えたことや、エネルギーの価格が下がったことを背景に、1年4か月ぶりに黒字となりました。  
 
産業通商資源部が１日にまとめたところによりますと、６月は、1年前と比べて輸出が6％減ったものの、輸入は12%近く減り、11億ドルの黒字となりました。 
 
輸出を品目別にみると、自動車が58%、船舶が99％、二次電池が16%増えたのに対し、半導体は28%、石油製品は41%減りました。
 
輸出総額の減少は、去年10月から9か月連続で続いていて、これまでで2番目に長い減少傾向となっています。ただ、6月は、ことしに入って下げ幅が最も小さくなりました。
 
一方、国際エネルギー価格の下落により、6月は、1年前と比べて原油が29％、ガスが0.3％、石炭が46％減るなど、エネルギー輸入額が大幅に減少しました。
 
貿易黒字は、2022年２月以来、１年４か月ぶりです。
 
5月まで続いた赤字は15か月連続で、1995年1月以降の29か月連続に続く記録です。
 
李昌洋（イ・チャンヤン）産業通商資源部長官は、「9月から本格的な黒字基調と輸出の増加が見込まれる」としています。
 
しかし、韓国の主力産業である半導体の回復がいつになるか不透明なことや、中国向けの輸出が回復するめどが立たないことなどから、下半期の見通しも明るくないとの見方も出ています。