2015年は大韓民国が日本の植民地支配から解放された光復70周年であり、 南と北に分断されて70年になる年でもあります
韓国戦争の概観
1950年6月25日早朝、軍事境界線近くで北韓軍による奇襲攻撃が発生しました。これにより勃発した韓国戦争は1953年まで3年1ヶ月に及びます。6.25戦争とも呼ばれる韓国戦争は、韓国が国連軍とともに共産勢力による赤化を防いだ「世界の自由を守る戦争」であり、「自由民主主義が勝利した戦い」でした。
戦争勃発の背景および原因
第2次世界大戦後、アメリカと旧ソ連間の冷戦体制によって、韓半島は1945年の解放と同時に北緯38度線を境に南北に分かれ、対立していました。また、1948年、韓国政府樹立後、左翼と右翼が衝突し、社会は非常に不安定な状況でした。韓国戦争は、こうした韓国の情勢、スターリンの世界共産化戦略、毛沢東の戦争支援を約束する進言などに刺激された金日成が、武力で赤化統一することを狙って奇襲攻撃をかけたことにより始まりました。
韓国戦争の現場
南北韓の軍事力(1950.06.24 開戦直前)
韓国軍 | 北韓軍 | |
103,827人 | 兵力 | 201,050人 |
0台 | 戦車 | 242台 |
1,051門 | 火砲 | 2,492門 |
22台 | 航空機 | 226台 |
36隻 | 艦艇 | 110隻 |
国際社会の大韓民国への支援 (63ヶ国)
区分 | 国名 |
---|---|
戦闘部隊派兵国(16ヶ国) | アメリカ、イギリス、カナダ、トルコ、オーストラリア、フィリピン、タイ、オランダ、コロンビア、ギリシャ、ニュージーランド、エチオピア、ベルギー、フランス、南アフリカ共和国、 ルクセンブルク ※アメリカ、イギリス、カナダ、トルコは延べ1万人以上の兵力を派兵した。 |
医療支援国(5ヶ国) | ノルウェー、デンマーク、スウェーデン、イタリア、インド |
戦時物資支援国、地域(32ヶ国、地域) | グアテマラ、ドミニカ、エクアドル、リベリア、レバノン、メキシコ、バミュ-ダ、ベネズエラ、イラン、台湾、ベトナム、 サウジアラビア、日本、スイス、シリア、アルゼンチン、キュ-バ、アイスランド、エルサルバドル、オ-ストリア、ホンジュラス、ウルグアイ、イスラエル、ジャマイカ、エジプト、インドネシア、チリ、カンボジア、コスタリカ、パナマ、パキスタン、ハンガリ- |
戦後復旧支援国(7ヶ国) | ドイツ、リヒテンシュタイン、モナコ、バチカン市国、ハイチ、パラグアイ、ペル- |
支援意思表明国(3ヶ国) | ニカラグア、ボリビア、ブラジル |
韓国軍および国連軍の被害
(単位:人)
区分 | 韓国軍 | 国連軍(米軍) | 計 |
---|---|---|---|
戦死 | 137,899 | 40,667 (36,940) | 178,566 |
負傷 | 450,742 | 104,280 (92,134) | 555,022 |
捕虜 / 行方不明 | 32,838 | 9,931 | 42,769 |
計 | 621,479 | 154,878 (137,250) | 776,357 |
※ 共産軍の被害(推定) : 約1,773,600人(死亡/負傷:1,646,000人、捕虜/行方不明:127,600人)
民間人の被害
(単位:人)
死亡 | 負傷 | 拉致/行方不明 | 計 | その他 |
---|---|---|---|---|
373,599 | 229,625 | 387,744 | 990,968 | 避難民(320万)、未亡人(30万)、孤児(10万) |
死亡 | 373,599 | 負傷 | 229,625 |
---|---|
拉致/行方不明 | 387,744 | 計 | 990,968 |
その他 | 避難民(320万)、未亡人(30万)、孤児(10万) |
※ 北韓民間人の被害(推定) : 約150万人