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文化

映画「西便制」の音楽ほか

#国楽の世界へ l 2018-11-14

国楽の世界へ


最近は、映画の観客動員数が1000万人を超えることもあります。国内外を問わず、映画のレベルも高くなりました。でも、1990年代の韓国は、今とは雰囲気が違いました。海外の映画に対する輸入の規制がなくなり、国産の映画は流行らなかった時代です。大変人気だった、「将軍の息子、장군의 아들」という映画の観客動員数は、ソウルで68万人ほどでした。そんな時代、若い国楽のミュージシャンが主人公として登場する、ある映画が、大ヒットしました。6か月間もほぼ全席売り切れで上映されたほどです。しかも、有名な俳優は一人もいない映画です。イム・グォンテク監督の、「風の丘を越えて、西便制(ソピョンジェ)」という作品です。当時ソウルの観客動員数が100万人と、歴代最高の記録であったそうです。この映画を機に、人々はパンソリについて語り始めました。国楽の歌い手の言葉を、若者が自然に話すようになったのです。国楽のミュージシャンにとっては、力になる映画だったはずです。今日は、まず、映画、「西便制の中から、沈清(シムチョン)が印塘水(インダンス)に溺れる場面、영화 서편제 중 심청이 인당수 빠지는 대목」という曲を、アン・スクソン先生の歌でお楽しみください。


映画、「西便制」の主人公、オ・ジョンヘさんは、当時、キム・ソヒ先生から歌を習っていました。映画の終わりのシーンで歌を歌う時は、歌のレベルが境地に達したということで、先ほどの、アン・スクソン先生の声を用いたそうです。国楽をする者が映画やフュージョン音楽をすることを否定的に思った時代のことです。「西便制」は、そのような固定観念をなくすきかっけとなった映画です。その後、国楽のミュージシャンが、伝統音楽だけでなく多様な活動をするようになりました。国楽は、ドラマの主題歌としても用いられました。数年前に放映されたフュージョン時代劇、「チュノ」というドラマには、ヘグムで演奏した「比翼連理」という曲がありました。中国の鳥と木に例え、夫婦の仲が良いことを意味する曲名です。ヘグムのもの悲しい音色がとてもよく似合う曲です。それでは、この曲を、コッビョルのヘグムの演奏でお楽しみください。


伝統的な文化を表現した映画には、「酔画仙(チィファソン)」という作品があります。朝鮮時代末の画家、チャン・スンオプという者のお話です。映画の中で、チャン・スンオプが竹笛タンソを、メチャンという妓生が鳳凰に似ているといわれるセンファンという楽器を演奏した曲があります。朝鮮時代のソンビが楽しんだ代表的な歌曲、「水龍吟(スリョンウム)」という曲です。今日の最後は、この曲を、イ・ドゥウォンさんのタンソと、ソン・ボムジュさんのセンファンの演奏でお楽しみください。今日ご紹介した映画やドラマは、韓国の文化に大きな影響を及ぼした作品といえます。これからも、このような映画やドラマ、または、主題歌を通じて、国楽がより身近な音楽になればと思います。

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