メニューへ 本文へ
Go Top

文化

「厄払い」ほか

#国楽の世界へ l 2023-07-04

国楽の世界へ

「厄払い」ほか
タル(Tarl)というグループは、韓国の伝統的な拍子と踊りをテーマに、毎年一曲ずつを発表し、ミュージックビデオも作っています。韓国の伝統的な仮面はタルというのですが、グループ名のようにタルという仮面を被って活動しているのが特徴です。新型コロナウィルスの感染拡大が続いていた2021年には、厄払いをするという意味の「エグメギ」という曲を発表しました。翌年には旅行に対する期待を表現し、「花遊びにいこう」という曲を発表します。両方とも民俗音楽をテーマにしていますが、今年発表した「ムウン」という曲は、朝鮮時代の宮中の儀式を行うときの音楽、「宗廟(チョンミョ)祭礼楽」をテーマにしています。原曲の壮大な感じを生かしながらも、タルチュムという仮面踊りの楽しさまで表現しました。タルチュムでよく用いられる拍子に、鬼神を退ける歌詞をつけています。

今度は、ミュール(MuRR)の音楽です。ミュールは、ミュージック、レスト、リフレッシュの三つの単語から最初の頭文字をとって作ったグループ名です。2017年、歌とセンファンとテピョンソという楽器を担当するホ・セルムさん、ピリの演奏者チ・ヘリさん、打楽器の演奏者ソン・ニウンさん、三人で結成しました。今は、ホ・セルムさんとチ・ヘリさんの二人で活動しています。このグループは毎月一曲ずつ、スイートな音楽を発表するプロジェクトを行っています。2017年からこれまで60以上の音楽を発表しました。そのひとつが、「ガリボンブルース」という曲です。ソウルのクロ区にあるガリボン洞は、クロ工業団地があった場所です。1960年代、70年代、韓国の経済成長、いわゆる「漢江(ハンガン)の奇跡」は、ここ、クロ工業団地から始まったといっても過言ではないはずです。当時は、繊維・縫製産業が中心であった反面、2000年代には情報通信関連の先端産業団地がつくられ、名前もクロデジタル団地に変わりました。最近は、企業の研究開発とネットワークを中心に成長するという意味で、Gバレーというそうです。ガリボン洞は、絶えず未来に向かって進む場所なのです。その中で生きる人々を表現した音楽が、「ガリボンブルース」です。テピョンソ、デピリの音が合わさった曲です。

今度は、音楽のお花の歌い手という意味の、ソリコッガゲクダンの音楽です。目で楽しむ音楽をモチーフにし、舞台でのパフォーマンスを重視します。国楽のガールズグループといえます。伝統的なパンソリをテーマにしながらも、明るい雰囲気で注目を浴びています。ご紹介する曲は、パンソリ「フンボの歌」の中で、ヒョウタンを割る場面を再構成した音楽です。フンボのおかげで助かったツバメが、翌年の春に種を持ってきたので植えたところ、ヒョウタンが実りました。フンボ夫妻が割ってみると、中から箱ふたつが出てきます。ひとつにはお金がいっぱい詰まっていて、もうひとつにはお米がいっぱいです。ヒョウタンから出てきたお金とお米の詰まった箱は、中身を取り出してもまたいっぱいになる不思議な箱です。夫婦はどんなに喜んだでしょうか。みなさんにも素敵なことが起こることを期待いたします。

おすすめのコンテンツ

Close

当サイトは、より良いサービスを提供するためにクッキー(cookie)やその他の技術を使用しています。当サイトの使用を継続した場合、利用者はこのポリシーに同意したものとみなします。 詳しく見る >