韓国人は日常米飯と汁物、惣菜を食べる。米飯と惣菜を一緒に混ぜて食べるのがビビンパ。祭祀のあと残ったナムルや惣菜をごま油やしょうゆなどを入れて米飯と混ぜて食べていた風習が今日のビビンパのルーツといえる。ビビンパを祭祀飯と呼ぶ地方もある。
ビビンパは朝鮮時代はコルトンバンと呼ばれていた。コルトンは骨董で、 「古いもの」、「たくさんのもの」という意味があり、コルトンバンは「たくさんのものを入れたごはん」を意味する。大晦日の夕方、残った食べ物を新年に持ち越してはいけないという意味で、ビビンパをつくって食べる習慣もあった。
主な材料 :
1人分
ごはん150g(1杯)、韓国かぼちゃ100g、にんじん20g、わらび10g、桔梗 10g、しいたけ1枚、大豆もやし20g、卵1個、牛肉(ランプ)20g
ヤンニョム(味付け) :
牛肉の味付け:しょうゆ小さじ1/2、砂糖小さじ1/2、ごま油小さじ1/2
味付けコチュジャン:コチュジャン小さじ2、水大さじ1、はちみつ小さじ1、にんにくのみじん切り小さじ1/2、牛肉のミンチ30g、ごま油小さじ1
表の皮をむくようにして切った韓国かぼちゃやにんじん、しいたけ、わらび、桔梗などすべての野菜を細く5センチの長さに切り、油で炒める。 大豆もやしとわらびは熱湯に塩少々入れてゆで、水気をきり、5センチの長さに切る。 5センチの長さに切り味付けした牛肉を炒める。 フライパンに油をひき、目玉焼きをつくる。 味付けコチュジャンは、分量の材料を混ぜて油をひいたフライパンか鍋でつやが出るまで炒める。 器にごはんをよそぎ、炒めた野菜と肉を彩りよく飾る。真ん中に味付けコチュジャンを好みの量だけのせ、上に目玉焼きをのせてできあがり。 ☑ 大豆もやしは、途中でふたを開けずにゆでること。豆のくさみが出てしまう。ふたを開けたままゆでるのもよい。
☑ 牛肉は味付けしておけば、味もしみて、混ぜるとおいしくなる。
☑ 牛肉は火に長くかけると固くなるので、強火でさっと炒める。野菜は中火で1分ぐらい炒める。
☑ ビビンパは箸で混ぜる。匙で混ぜてしまうと、野菜の形がくずれてしまったり、ごはんもコメがつぶれてしまい、ビビンパ本来の味が損なわれてしまう。
☑ 韓国かぼちゃがなければズッキーニ、大豆もやしがなければ緑豆もやしなど、手にいれやすい野菜を使えばOK。
☑ コチュジャンがなければしょうゆで混ぜて食べてもよい。
キム・スジン院長: 韓国料理研究家
現在、韓国の味研究会理事、フード・アンド・カルチャー・コリア・アカデミー院長
韓国で初めての「映画の飲食監督」として、料理の新分野を開拓
代表作 <霜花店(サンファジョム)−運命、その愛>、<美人図>、<王の男>、<食客>