ⓒ 청년다방, Hite Jinro 何にでもKをつけたらよいというものでもありませんが、今日はKフードの代表とされているトッポッキを中心に話を広げていきたいと思います。
日本ではトッポギと書かれることも多いそうですが、トッポッキのほうが韓国語の発音により近いのではないかなと思います。
ともかく、そのトッポッキ、今でこそ世界中で知名度を上げ、日本の皆さんにもおなじみの韓国料理になっているようですが、そうなるまでの過程はたやすいものではありませんでした。
トッポッキを韓国料理として世界に発信しようという事業が政府レベルで始まったのは2009年。当時のイ・ミョンバク政権が「韓国料理の世界化」を掲げ、トッポッキとビビンパ、伝統酒、キムチの4つを主力に位置付け、事業を展開しました。政府はトッポッキ関連の分野に5年間で合わせて140億ウォンを投資するとして、トッポッキ研究所まで開設したのですが、研究所は1年余りで閉鎖となりました。アメリカやオランダなどでトッポッキを知らしめるためのイベントも行われましたが、その年限りで終わってしまいました。当時トッポッキが関心を集められなかった理由として、専門家らは、トッ(細長い韓国のお餅)の食感が未知のものだったこと、それに辛い味に対しての受け止め方が国によって違うことなどを挙げています。「韓国料理の世界化」はイ・ミョンバク政権の失敗した政策とされ、監査院の監査を受けた経緯もあります。
しかしそれから14年近くが過ぎ、トッポッキは日本の、特に若者たちに愛されるようになっています。その大きな理由として、韓流の影響力が広まっていることを専門家らは挙げています。韓国ドラマや映画、人気アイドルグループのVログなどのコンテンツにトッポッキが登場するようになったことで、自然に浸透するようになったものと分析されています。
東京のコリアンタウンと呼ばれる新大久保に「青年茶房(チョンニョンダバン。茶房(タバン)は韓国語で喫茶店の意)」という韓国のトッポッキチェーン店がオープンし人気を集めていると、韓国の朝鮮日報で報じられていました。青年茶房は、トッポッキとコーヒーを一緒に楽しめるコンセプトで、トッポッキのトッ(お餅)が長いのが特徴です。嚙み切るのもよし、はさみで切るのもよしで、長いお餅を食べる様子を撮った動画がSNSに掲載され、ずいぶん話題になったものです。
日本で人気といえば、ソジュ(焼酎)、「チャミスル」も欠かせません。日本のスーパーにはフレーバーものなどチャミスルの種類が多いのですが、韓国ではフレーバーものはそう売れてはいません。大型スーパーではほとんど見かけず、コンビニを中心に販売されているようです。ところが、日本でチャミスルが人気を得たきっかけになったのがフレーバーものが出たことだったこと、さらに普通のチャミスルをソーダで割ったチャミスルトクトクが売っていることは、韓国人としては驚きではないかと思います。チャミスルトクトクに至っては韓国では売っていないからです。
他にも、「マムズタッチ」という韓国のハンバーガーチェーン店が日本で初めて、渋谷に3週間限定でポップアップストアをオープンし、連日長蛇の列ができたという報道もありました。マムズタッチは店舗数では韓国一多いハンバーガーフランチャイズです。ここの目玉はサイバーガーという、油で揚げた鶏もも肉を挟んだチキンバーガーで、4600ウォン(日本の販売価格は370円)。注文と同時に衣をつけて揚げるなどの手作りにこだわったおいしさとコスパのよさで韓国でも人気です。来年下半期に日本での正式出店を目指しているということです。