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ピープル

“中国、韓国、日本をとったら、人だけが残る” ~韓・日・中共同制作演劇「祝/言」の舞台から~

2013-12-04

韓日中3か国が共同で制作した演劇「祝/言」が10月下旬、ソウルで披露されました。  
東日本大震災を背景に、国境を越えた人間の触れ合い、真のつながりを描いたものです。演出家や観客の素顔に迫ります。

「祝/言」の演出と出演者は? 
演出:青森県立美術館芸術総監督・長谷川孝治さん
出演:韓国人8人、日本人8人、中国人3人

舞台は?
2011年3月11日、三陸沿岸のとあるホテルのロビー

あらすじは? 
日本人男性と韓国人留学生の結婚式を明日に控えた日、知人の中国人らも集まったロビーで、父親の挨拶が続く14時46分を迎える。巨大な地震に続く津波が何もかも飲み込んでいきます。
舞台は、しばらく無音のまま続き、やがて、 韓日中の伝統音楽のセッション。3か国の舞踊の絡み合い。言葉はない。
大震災の前と後で、変わったのもの、変わらないものを舞台で描き、韓日中3か国の未来を考えます。。

国際交流は“Respect”が大切


公演の意味について  
国際交流基金・ソウル日本文化センター所長・小島寛之さん
「今、日本、韓国、中国は難しい状況にあるが、文化は政治外交を越えて、人と人との付き合いを深めていくことが目的です。・文化交流を通して関係を深めていくべきだと思い、主催させて頂いた」

長谷川孝治さん 
「日本、中国、韓国が政治的にはすれ違っている中で、アーティストとしては違うチャンネルがあるんだと、発したかった。ひとつの作品にできたことが嬉しい」


地震津波のあとの沈黙。そして、韓日中の伝統音楽と舞踊。何を伝えたかったのか?  
演出を担当した長谷川孝治さん   
  「魂は理性からは離れていて、人間を根本から形作る。日本でも中国でも韓国でも同じ。中国、韓国、日本をとったら、人が残る。その人と人との交流を私は魂の交流と言っている」

韓国人女優キム・ソンファさん
「韓国人、中国人、日本人、それぞれ違う国から集まっても、結局同じ人間ということですね。
中国、日本、韓国と国で分けても意味がないと思います。今回の演劇は、人間、愛、自然
がテーマになっているんです」 


国際交流は“Respect”が大切


演劇の感想は?  
金曜座談会でお馴染みの趙容来さん                            
「大震災を背景に、韓日中は空でつながっているとの一つのテーマで、人間であることを感
じられることに感銘した。演劇では3か国の言葉が使われていたが、こういうものが分かち
あえるような、開かれた東アジアを望みたい」

観客
「魂に訴える。心を揺さぶられた。政治は難しいが、個人は人、通じあうところがある」   
「本当に素晴らしかったです。最近中国や日本に対して嫌な思いを感じ、偏見を抱いていましたが、この後援を通じて、そんな思いが解けそうです」


演劇の文化としての発信力は?  
長谷川孝治さん 
「お客さんが1000人いたら、後ろに4人で4000人、さらに4人。僕は舞台は決して小さくないと考えている」 


長谷川さんは、最後にこれからの夢について、「ヨーロッパ、アメリカでも公演し、日中韓が文化というチャンネルを持っていることを訴えたい」と熱く語ってくれました。

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