韓国の27番目の原子力発電所「新ハヌル1号機」は、2010年に工事を始めてから12年後にようやく竣工を迎え、本格的に稼働を開始しました。
産業通商資源部は14日、慶尚北道(キョンサンブクト)蔚珍(ウルチン)郡にある新ハヌル1号機の敷地で竣工式を行いました。
新ハヌル1号機の商業運転は、竣工式に先立って今月7日に始まっています。
新ハヌル1号機は当初、2017年に工事を完了して運転を始める予定でしたが、文在寅(ムン・ジェイン)政権の脱原発政策と慶尚北道(キョンサンブクト)慶州(キョンジュ)市で起きた地震の影響などで日程が延期されていました。
新ハヌル1号機は、中核設備の国産化に成功した韓国型原発で、アラブ首長国連邦にも輸出しています。
年間予想発電量は1万424ギガワットで、これは去年の慶尚北道(キョンサンブクト)全体の電力消費量のおよそ25%に当たります。
そのため、需要が急増する冬の電力問題の解消に貢献すると期待されています。
また、新ハヌル1号機は年間最大140万トン以上のLNG(年間25億5000万ドル規模)の輸入を代替する見通しで、韓国は国内で使われるエネルギー燃料の93%を輸入に依存しているため、貿易収支の改善にも貢献する見通しです。
一方、新ハヌル2号機の工程率は99%に達しているほか、前政権が白紙に戻した新ハヌル3・4号機の建設は、2023年に着工する予定です。