政府は韓国の最近の経済動向について、製造業を中心に景気の回復が続いているものの、民間消費の鈍化や建設投資の不振もみられるという判断を示しました。
企画財政部は16日に発表した「2月の経済動向」で、「物価の上昇が鈍化するなか、製造業における生産や輸出を中心に景気回復の流れが続いている」と評価しました。
景気回復の状況について、政府は去年11月から3か月連続で、「兆しが見える」という見方を示していましたが、今月は、「回復の流れが続く」として、より前向きな見方を示しました。
こうした流れをけん引しているのは、半導体などを中心とした製造業の生産と輸出です。
先月の輸出は前の年の同じ月に比べて18%伸び、なかでも15の主要輸出品目のうち、船舶、半導体、コンピューター、自動車、一般機械など 13品目で輸出が伸びました。
貿易収支は9か月連続で黒字となっています。
製造業の好調に後押しされ、鉱工業生産は、前の月に比べて0.6%増え、3か月連続の伸びとなりました。
ただ、民間消費が鈍化し、建設投資が振るわないなど、韓国経済の回復状況は、部門ごとにスピードが異なるということです。
物価は、上昇率が3%台から2%台に落ち着いたものの、国民の生活に大きな影響を及ぼす食品の価格は依然として高止まりしています。
政府は、物価の安定を含め、国民生活の向上や、内需が振るわない部門の回復に重きを置いた経済政策を進める方針です。