医師不足への対応策として医学部の定員拡大を発表した政府に反発し、研修医が集団で退職届を提出した問題をめぐって、集団退職を教唆した疑いなどで警察に告発された大韓医師協会の幹部らに対する取り調べが始まりました。
大韓医師協会の非常対策委員会の朱秀虎(チュ・スホ)広報委員長は6日、ソウル警察庁に出頭し、取り調べを受けました。
朱委員長は、「研修医の集団退職を教唆したことはない」としたうえで、「研修医が対話の場に参加できるよう、政府が速やかに妥協することを期待する」と述べました。
朱委員長のほかにも、保健福祉部が医療法違反の疑いで告発した医師協会の幹部ら4人も警察から出頭の要請を受けています。
この4人は、研修医の辞表提出に賛同し、法律面でのアドバイスを行ったとされていて、集団退職を教唆・ほう助した疑いが持たれています。
警察は今月1日と3日、大韓医師協会の事務所などを家宅捜索するとともに、告発された4人に対する出国禁止命令を出しました。
警察は、家宅捜索の過程で、大韓医師協会の議事録や集団退職に関する指針などを押収したということです。
一方、保健福祉部は、集団退職を主導した研修医を告発することも検討しているということです。