メニューへ 本文へ
Go Top

歴史

黄真伊

2010-12-24

<b>黄真伊</b>
黄真伊(ファン・ジンイ)は、朝鮮王朝第11代王の中宗(在位1506~1544)時代の人物で、朝鮮時代のもっとも有名な妓生であると同時に、朝鮮時代を代表する女流詩人としても知られています。
妓名は明月(ミョンウォル)と言い、彼女に関する逸話は「松都奇異」「於于野談」のような野話を集めた本に残っています。
このような本によると、黄真伊は開城(ケソン)の両班(ヤンバン)家に生まれたものの、母が奴婢だったため両班の家に嫁ぐことはできず、両班家の妾になる運命でした。
しかし15歳の頃、彼女の美貌に一目惚れした隣家の青年が彼女に恋するあまり病に倒れ亡くなると、彼女は妓生になることを決意したと言います。

両班家の妾になるという運命を捨てて自由の道を選んだ黄真伊は、多くの男性をその美貌と、卓越した詩才で魅了していきます。
彼女に魅了された人物の中には王族につながる名門貴族の碧渓守(ビョク・ゲス)、名高い高僧の知足禅師などがいます。
特に知足禅師は30年近く仏法の修行を続けてきた人物でしたが、彼女の誘惑に負け破戒僧となってしまいます。
しかし儒学者の徐敬徳(ソ・ギョンドク)は唯一、彼女の誘惑にも最後まで負けず、君子としての姿勢を忘れませんでした。
そんな徐敬徳に彼女は感嘆し、彼の弟子となるのでした。

その後、彼女は朝鮮八道を遊覧しながら美しい自然を詩に詠み、40歳で亡くなりました。
最後に彼女が冬至を主題に詠んだ詩をご紹介しましょう。

冬至の夜の長い長い月夜を
腰のあたりで折りたたみ
春風の布団の中にそっと巻き込み
貴方のいらっしゃる夜に
そろそろと広げて繰り広げましょう


おすすめのコンテンツ

Close

当サイトは、より良いサービスを提供するためにクッキー(cookie)やその他の技術を使用しています。当サイトの使用を継続した場合、利用者はこのポリシーに同意したものとみなします。 詳しく見る >