きょうご紹介した企業は、ソウル市中区にある中小企業で、歯科用医療機器を手がける「テヤン・デンテック」です。
「テヤン・デンテック」は、1988年に、歯科用医療機器を海外から輸入して販売する「テヤン総合商社」としてスタートし、2006年に今の社名に変更しました。今は、移動式の歯科用医療機器を製造しています。



「テヤン・デンテック」は、医療奉仕団体が世界のどこでも使えるような移動式の歯科用医療機器を開発しました。コンプレッサー、配管、照明、診療用椅子など診療と治療に必要なすべての機器がアルミニウムのかばんの中に入っていて、それを広げると、診療用椅子に患者を寝かせ、基本的な診療ができる製品を開発し、2003年には特許を取得しました。
「スマイル財団」などの医療奉仕団体や全国各地の保健所など、韓国国内の300あまりの団体で使われている「テヤン・デンテック」の移動式歯科用医療機器は、海外にも輸出され、世界50か国あまりの軍部隊、保健所、医療ボランティアの現場で使われています。特に、医療施設が十分に整っていないアフリカや、1万8000以上の島からなる群島国家、インドネシアで高い支持を受けています。
虫歯や歯の病気で苦しむ人たちを助けたい。その思いで製品をつくる「テヤン・デンテック」は、分かち合いの精神によって成長する企業の在り方を提示しています。