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文化

文化空間として生まれ変わっているソウルの地下鉄、ソウルメトロ

2012-03-15



ニューヨークのグランド・セントラル駅やパリのルーブル博物館駅など、大勢の人が行き交う世界的な地下鉄駅の構内ではオーケストラのコンサートなど、さまざまな文化公演が開かれています。最近の地下鉄は単なる移動の手段としてだけではなく、都会生活に活力を与えてくれる文化空間として生まれ変わっています。こうした変化は韓国の地下鉄でも見ることができます。

ソウルの地下鉄、ソウルメトロの文化公演はソウルメトロ芸術舞台と呼ばれ、今年で12年目を迎えます。これまで延べ1万7000回あまりの公演が行われ、今ではれっきとした文化空間として根をおろしています。現在、乙支路(ウルチロ)入口駅、東大門(トンデムン)歴史文化公園駅、総合運動場駅、宣陵(ソンヌン)駅、トゥクソム駅には常設舞台が設置されていて、この他にも40ヶ所以上の駅に臨時公演場があります。舞台が多いだけに、フォークソングから海外や韓国の伝統音楽、インディーバンドのコンサート、ダンスなど、公演されるジャンルもさまざまです。

出演するアーティストは、ソウルメトロ芸術舞台のクオリティと観客の満足度を高めるため、書類審査とオーディションを通じて選ばれています。彼らはソウル・メトロ・アーティストと呼ばれ、回を重ねるごとにオーディションの競争率も高くなっています。



ソウルメトロで見られるのは、音楽やダンスなど舞台公演だけではありません。駅の構内にはギャラリーが設けられているところもあります。1986年にオープンした3号線の景福宮(キョンボックン)駅をはじめ、4号線の恵化(ヘファ)駅、2号線のソウル大入口駅など、1号線を除いて、路線別に一つずつギャラリーがあります。一般のギャラリーに比べて展示費用が安く、観客も無料で美術作品を鑑賞することができるので人気があります。

友だちを待つ時間やちょっとした空き時間を使って本が読める小さな図書コーナーが設置されている駅もあります。1号線の鐘閣(チョンガク)駅と市庁(シチョン)駅をはじめ、2号線の九宜(クウィ)駅など5ヶ所、3号線の教大(キョデ)駅など多くの駅の構内に本棚とベンチが設置された小さな図書コーナーがあり、このうち18の図書コーナーでは本の貸し出しも行っています。

ソウルの地下鉄、ソウルメトロでは、7つの地方自治体と協力して設置された農水産物の市(いち)も見ることができます。農水産物の市は総合運動場駅、ソウル大入口駅など7つの駅に設けられています。中間流通業者を経ない直取り引き方式を取っているため、生産者にも消費者にもうれしい市場です。

ソウルの地下鉄、ソウルメトロには文化公演だけではなく、美術館や本が読める小さな図書コーナー、そして農水産物市場まで、韓国の人たちの暮らしと文化が息づいています。

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