メニューへ 本文へ
Go Top

文化

韓流ドラマからノンバーバル・パフォーマンスに生まれ変わった「大長今」

2012-07-10



日本では「宮廷女官、チャングムの誓い」というタイトルで放送され、韓国でも、海外でも大ヒットしたドラマ「大長今(テジャングム)」が新しくノンバーバル・パフォーマンスとして生まれ変わりました。

主人公のチャングム、大長今(テジャングム)は朝鮮時代半ばに実存した女性で、医女としては唯一、王の主治医をまかされるほど信頼されていた人物と伝えられています。2003年の秋に放送されたドラマ「宮廷女官、チャングムの誓い」はこの女性の一代記を描いたもので、彼女について書かれたほんの短い記録をモチーフにしています。このドラマは平均視聴率45.8%を記録し、2009年に発表された三星(サムソン)経済研究所の論文によると、ドラマの経済的効果はなんと464億ウォンに達するとされています。韓流ドラマのスタートを切ったのは「冬のソナタ」でしたが、韓流ドラマのイメージを固めたのは世界70ヵ国あまりに輸出された「宮廷女官、チャングムの誓い」だったといわれています。

ドラマが放送されてから、韓国料理の味や健康なメニューについて知りたいという観光客が多くなりました。ソウルの近郊、京畿道(キョンギド)竜仁(ヨンイン)にある「大長今テーマパーク」には2004年12月のオープン以来、去年までの7年間、130万人の観光客が訪れていて、このうち83万人が外国人観光客で、この数をみると海外でどれだけ人気を集めたか知ることができます。

「宮廷女官、チャングムの誓い」は2004年の春にドラマが終わった後、2007年にミュージカルとして作られ、その翌年にはスケールをさらに大きくして、朝鮮時代の王宮、慶喜宮(キョンヒグン)の野外舞台で公演されました。ミュージカルは2010年まで公演され、その後を継いだのが今回のノンバーバル・パフォーマンスです。



ノンバーバル・パフォーマンスに生まれ変わった「大長今」は、愉快な風物(プンムル)公演からスタートします。スラッカン、王宮の厨房で働くことになったチャングムの子ども時代の第1幕とスラッカン所属の女官になったチャングムを描いている第2幕。チャングムが絶対味覚の持ち主であることを表すシーンやライバルのクミョンと料理対決を繰り広げるシーンなどでは伝統楽器の音や伝統舞踊などを作って表現されています。さまざまな食材と料理が中心だったドラマとは違ってノンバーバル・パフォーマンスでは料理は登場しません。料理ができあがる過程も出演者のカラダの動きなどで表現されます。

第3幕では、チャングムが彼女を嫌うチェ尚宮(サングン)とライバルのクミョンの計略で遠く、済州島(チェジュド)に流されてしまいます。権力を手に入れるための宮廷女官同士の争いを目の当たりにしたチャングムは、その争いに巻き込まれて命を落した母親を思い浮かべます。その切々とした想いはパンソリで表されます。済州島で医女としての知識を学んだチャングムが王宮に戻ってくるシーンで第4幕が始まります。彼女の帰還は華麗な扇の舞い、プチェチュムで表現されています。チャングムと密かに彼女を守るミン・ジョンホの恋物語も歌や音楽で描かれ、フィナーレの第5幕ではチャングムは愛する男性ミン・ジョンホとの恋をかなえ、医女としても成功をおさめます。

王の行列や旅芸人の芸、宮中文化など韓国の伝統文化、音楽や舞踊など伝統的な芸術にモダンな感覚を取り入れて完成させたノンバーバル・パフォーマンス「大長今」。世界の韓流ファンを魅了する新しいトレンドになりそうな予感がします。

おすすめのコンテンツ

Close

当サイトは、より良いサービスを提供するためにクッキー(cookie)やその他の技術を使用しています。当サイトの使用を継続した場合、利用者はこのポリシーに同意したものとみなします。 詳しく見る >