韓国のコンビニエンスストアのおにぎりが今年で発売20年目を迎えます。
コンビニのおにぎりの販売を最初に始めたのはセブンイレブン(7-ELEVEN)でした。1991年にセブンイレブンがおにぎりを発売してから何ヶ月もしないうちにファミリーマート、GS25など他のコンビニでもおにぎりの販売が始まりました。コンビニおにぎりは今でこそコンビニの食べ物類の売り上げの40%を占める人気商品ですが、最初から人気を集めたわけではありませんでした。コンビニでおにぎりが売っていることを知っている人が多くありませんでしたし、値段も1個900ウォンから1000ウォンと、当時としては安くなかったからです。おにぎりが売れ始めたのは、2001年にセブンイレブンがテレビでおにぎりの広告を始めたのがきっかけでした。これと同時にセブンイレブンはおにぎりの値段を1個700ウォンに値下げし、他のコンビニもこれに追随しました。広告は大当たりし、広告後、コンビニおにぎりの売り上げは100倍以上増えたという話が聞こえてきたほどです。それ以降コンビニおにぎりは700ウォンという値段を守ってきました。形を大きくしたり材料を変えたりして800ウォンや1000ウォンなどのおにぎりも出ましたが、いずれも700ウォンのおにぎりの売り上げにははるかに及ばず、結局コンビニおにぎりは700ウォンという値段が定着し今に至っています。
コンビニおにぎりが1個700ウォンという値段になってからちょうど10年がたちましたが、この10年間値段を上げられなかったのは、おにぎりがコンビニを象徴する存在に成長しており、これだけ長い間700ウォンを維持してきたのにいまさら値上げはできないという雰囲気が業界にあったからです。それに何より700ウォンで販売しても損をしないからでしょう。おにぎりといっしょにカップラーメンや飲み物などがいっしょに買われることが多いので、もしおにぎりそのものが原価割れになっても、こうした効果や消費者の認識があるため、700ウォンという値段はこれからもかなりの間維持することになるだろうと、コンビニの関係者は口を揃えます。
値段はそのままですが、コンビニおにぎりの味と品質は消費者のニーズに合わせて向上しています。コンビニ別に20から30の種類があり、ほぼ毎週新しい製品が発売されます。ファミリーマートでは今月17日、ひまわり油(ひまわりの種を絞ったもの)をぬって焼いた海苔でつくったおにぎりを売り出し、注目されました。それまではとうもろこし油が使われていたということです。
アジュンマとしては値段が変わらないことだけでも好ましく思える食べ物ですが、より信頼できる品質でますます健闘してほしいです。