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ライフスタイル

第175話 地ソジュをご紹介しましょう

2011-11-07

玄海灘に立つ虹

韓国の焼酎、ソジュ。大衆的なお酒の代表格です。JINRO(真露、ジンロ)のチャミスルなど
が全国的に有名で、日本でもよく飲まれています。実はこうした全国区のソジュの他に、地域のメーカーがつくるソジュがあり、圧倒的な存在感を誇っています。
1973年、韓国政府はソジュの行き過ぎた競争と品質の低下を防ぐため、「一道一社政策」をとりました。道とは、江原道、済州道というような韓国の行政単位のひとつです。この政策は憲法裁判所によって憲法違反という決定を受け、1996年に廃止されましたが、地域ブランドのソジュが残っているのはその政策の名残だといえます。政策が廃止されてからもそうした地元のソジュは、依然60%から80%台のシェアを占めているほどで、それこそその地域を代表するソジュになっています。釜山のC1(シウォン)、慶尚南道(キョンサンナンド)のホワイト、チョウンデイ(よい日という意味)、光州(クァンジュ)・全羅南道(チョルラナンド)のイプセジュ(葉っぱのお酒という意味)、 大邱(テグ)・慶尚北道(キョンサンブクト)のチャムソジュ、全羅北道(チョルラブクト)のハイト、大田(テジョン)・忠清南道(チュンチョンナンド)のリン、忠清北道(チュンチョンブクト)のシウォン、済州道のハルラサンがそれです。
ソウルでは主にチャミスルとチョウムチョロム(初めのように、ロッテ)が飲まれていますが、こうした地域ブランドのソジュはソウルのスーパーなどではほとんど販売されていません。ただし地域ブランドのソジュを飲める酒場はソウルに10ヶ所ぐらいあります。全国各地のソジュをすべて揃えている所もあって、そこでは、地域のソジュだけでなく、地域で有名なおつまみを出していて、同じ地域同士の組み合わせが人気なのだそうです。
地域ブランドのソジュを出しているお店で一番人気なのは釜山のC1と済州道のハルラサンです。これら地域では地元のソジュのシェアが90%近いそうで、釜山と済州道出身は他の地域の出身者より地元のソジュに対する愛着が強いといえるでしょう。
飲みなれた味がいいという気持ちもわからなくはありません。ただこうした地域ブランドのソジュはソウルに流通網を持っていないので、ソウルで飲むとなるとどうしても値段が高くなります。チャミスルなどは普通食堂などでたのむと3000ウォンぐらいですが、地域ブランドのソジュは4000ウォンぐらいになります。1000ウォンぐらい高くなりますが、故郷の友人などと飲むときはやっぱり故郷のお酒がいいということで、値段の高さに関係なく売れているということです。また地域別に味などに微妙な違いがあることから、ソジュマニアにも地域ブランドのソジュは人気だそうです。

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