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ライフスタイル

第335話   韓国のコンビニエンスストア

2015-02-05

玄海灘に立つ虹

第335話   韓国のコンビニエンスストア
韓国でコンビニエンスストア(コンビニ)が大衆化し始めたのは1989年、アメリカの大手チェーン、セブンイレブンが入ってきたのがきっかけでした。それより前、1982年にロッテショッピングがロッテセブンという名でコンビニ事業を始めましたが、時期尚早だったのか、2年余りでやめています。セブンイレブン(ロッテ)が1989年、韓国1号店のオリンピック選手村店をオープンしてからは、1990年にボグヮングループがファミリーマート(現在のCU)、ミウォン通商のミニストップ、LG流通(現在のLGリテールの前身)のLG25(現在GS25)などが相次いでコンビニ市場に参入し、市場が大きくなりました。

全国コンビニ協会によりますと、1989年に全国で7ヶ所あったコンビニは、1993年に100店を超え、2014年には2万6456店に増えました。2013年現在、全国で一日に880万人あまりがコンビニを利用しています。成長一途だったわけではありません。1990年代後半、経済危機に遭い、コンビニの売り上げは落ちています。スーパーなど他の小売店より商品の値段が相対的に高いという認識が広まっていたからです。1998年、前の年に比べて売り上げが4.6%下がりました。コンビニの年間の実績としては、唯一、売り上げが下がった年でした。

景気が回復してきた2000年代からは、コンビニは高度成長期に入ります。店舗数が急増し、競争が激しくなったため、商品の販売だけでなく多様なサービスを取り入れるようになりました。2000年にATMが置かれ、宅配サービスは2001年に始まりました。2002年には、ネットで購入した商品をコンビニで受け取ることができるサービスができました。高速バスや飛行機のチケットの予約ができ(2006年)、地方税や水道料金(2008年)や国税(2009年)をコンビニで払えるようになり、宅配の返品もできるようになりました(2010年)。一部の医薬品(安全常備医薬品:かぜ薬、解熱剤、消化剤、湿布など)が販売されており(2012年)、電話注文による配達サービスも行われています(2014年)。

ちなみに、コンビニで販売されている食品で、代表的な食べ物を時代別にみてみますと、コンビニ初期のころ(1989年から1995年)はカップラーメン、ソフトドリンク(ソフトドリンクサーバーで販売)、1996年から2000年はホッパン(あんまん)、ホットドッグ、バナナ味牛乳、2001年から2005年はおにぎり、サンドイッチ、2006年から2010年までは1000ウォンキムパプ(のり巻き)、2000ウォン台のお弁当(ビビンパや丼の類)、そして2011年からは3000ウォンから4000ウォンのお弁当(お惣菜とごはん)、コンビニ独自のブランド(PB)の食品(トッポッキやハンバーガーなど)となっています。

韓国でも一人暮らしが増えているため、コンビニは「流通業の華」と呼ばれるほど前途有望な事業とみなされています。たとえばロッテグループは、ロッテマートのホームページで買った物をセブンイレブンでピックアップできるサービスを準備しているということです。また、コンビニが発達している日本のように、お年寄りのための福祉政策の拠点になるだろうという見方もあります。

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