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ライフスタイル

第390話 韓国の年齢の数え方を変えよう?

2016-03-24

玄海灘に立つ虹

第390話 韓国の年齢の数え方を変えよう?
韓国の年齢の数え方は数え年で、お正月を基準に1歳増える数え方です。
たとえば、2014年12月31日生まれの場合、数え年では今年3歳になります。2015年1月1日には、つまり生まれた翌日にはもう2歳になります。誕生日ではなくお正月が基準だからです。しかも韓国は旧暦のお正月を祝うので、干支は旧暦のお正月を基準にする場合もあり、さらに複雑です。

数え年は東アジアで主に使われてきましたが、数え年が日常的に使われている国はいまでは韓国が唯一だといいます。北韓でも1980年代以降からは満年齢が使われているということです。数え年の由来にはさまざまな説があります。漢字文化圏で0(ゼロ)という概念がなかったため、1から数え始めたという説や、人間尊重の思想から胎児の年齢を反映させたという説などがありますが、いずれも定かではありません。

韓国でも1962年から、民法で、満年齢を基準に使うよう明示されています。公文書や法律関連の文書、メディアでも満年齢が使われていますが、日常生活では数え年が使われているため、社会的な混乱を引き起こす場合もあります。海外で公文書に年齢を誤って記載してしまうことも少なくないそうです。

そんなことから、年が変わるたびに、数え年はやめようという声は高まり、お正月や旧正月のある1月から2月にかけて、このところは毎年のように、数え年をなくそうという主張が報道されています。KBSでは先月、ニュースでアンケート調査の結果をお伝えしました。世論調査会社が全国の成人男女529人を対象にアンケート調査を行ったところ、「韓国の年齢の数え方がいい」という回答が46.8%、「満年齢に変えて世界と基準をあわせたほうがいい」という回答が44%で、拮抗していたというものでした。ニュースではさらに、「行政上の手続きでは満年齢が使われていたり、外国人と生まれた日が同じなのに韓国の年齢では1歳多いなど混乱が生じていて、ネット上で韓国の年齢の数え方を世界の基準にあわせることを訴える請願運動が繰り広げられている」と伝えています。

韓国で満年齢が定着しないのは、年齢で序列を決める韓国独特の文化が背景にあるという指摘もあります。少しでも年齢を上にして、相手より優位に立ちたいという心理があるというのです。以前ご紹介したお手紙で、韓国ではなぜ初対面の人に平気で年齢を聞くのか、というご質問がありました。そのとき、韓国は早生まれや軍入隊、浪人などで、同じ学年でも年齢が違うことが多いからだという話をしました。韓国人はそれだけ年齢に敏感なのです。

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