2008年のリーマンショック以降進んでいた円高は、ことし4月の日本銀行による量的金融緩和の影響でやや安定しましたが、その後のヨーロッパの財政悪化により、再び円高が進んでいます。
ヨーロッパの財政悪化で、安全資産とされる円に投資する動きが強まり、円安が進んでいるのに対し、韓国のウォンは値下がりし、円高ウォン安がさらに進んでいます。
円高は、日本の輸出産業に大きな打撃を与えることが懸念されており、韓国にとってもウォン安は一時的には日本向け輸出を拡大させる効果をもたらしますが、円高ウォン安の背景には世界的な景気低迷があることから、円高による輸出拡大効果はかつてのように大きいものにはならないと予想されています。
ヨーロッパの財政危機は長引く可能性が高く、円高基調は当分続くものとみられます。