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論点

「韓国の干潟」が世界自然遺産に登録決定

2021-07-31

ニュース

ⓒYONHAP News

ユネスコの世界遺産委員会は27日、オンラインで審議した結果、絶滅危惧種の渡り鳥をはじめとする多様な生物が生息する「韓国の干潟」を、世界自然遺産に登録することを決めました。

登録が決定したのは、忠清南道舒川(チュンチョンナムド・ソチョン)、全羅北道高敞(チョンラブクド・コチャン)、全羅南道新安(チョンラナムド・シナン)、全羅南道寶城(チョンラナムド・ポソン)及び順天(スンチョン)の4つの干潟で、5つの自治体にまたがっています。

全羅南道新安郡の干潟は面積1100平方キロで最も広く、他の干潟はそれぞれ60平方キロ程度で、すべて湿地保護地域に指定されていて、一部はラムサール条約に登録された湿地に指定されています。

これらの干潟には、絶滅危惧種の鳥(ちょう類22種類、海洋無脊椎(むせきつい)動物5種類のほか、甲殻(こうかく)類など、韓半島にだけ生息する固有種47種類が生息しています。

絶滅危惧種としては、ミヤコドリ、コウノトリ、ナベヅル、スナメリなどがあります。

これらの干潟は渡り鳥の中継地としても知られています。

世界遺産委員会は、これらの干潟について、生物の多様性を保存するために重要な意味がある生息地であり、絶滅危惧種の渡り鳥の中継地としての役割も重要で、卓越した普遍的価値が認められるとしました。

2007年に「済州火山島と溶岩洞窟群」が韓国では初めて世界自然遺産に登録されて以来、16年ぶり、2件目の世界自然遺産です。

これらの干潟は、5月にユネスコの諮問機関である国際自然保護連合が「登録延期」を勧告し、登録は不透明な状況でした。

当時、国際自然保護連合は、面積が広くなく、生物の多様性という側面もやや劣るとして、登録延期を勧告しましたが、韓国は、生物の多様性は基準を十分満たしており、干潟の普遍的な価値を重視すべきだと指摘し、面積については保護地域をさらに拡大するとして、説得を続け、キルギスをはじめとする13カ国が「韓国の干潟」を世界自然遺産に登録する議決案を共同で提出、今回、全会一致で登録が決まりました。

世界遺産委員会は、保護地域の拡大、干潟の効率的な管理体系の構築、中国の黄海・渤海湾沿岸の渡り鳥保護区との協力などを勧告しました。

「韓国の干潟」の世界自然遺産登録は、環境保護や生態系保護に向けたより積極的な努力につながるものとみられます。

これで韓国の世界遺産は15件となりました。

石窟庵(せっくつあん)、仏国寺(ぶっこくじ)、高麗八萬大蔵経(こうらいはちまんだいぞうきょう)、宗廟(そうびょう)、昌徳宮(しょうとくきゅう)、水原華城(スウォンかじょう)など、13件は文化遺産で、「済州火山島と溶岩洞窟群」と「韓国の干潟」の2件は自然遺産です。

今回の世界遺産委員会では、日本の「北海道・北東北の縄文遺跡群」が世界文化遺産に、「奄美大島(あまみおおしま)、徳之島(とくのしま)、沖縄本島北部及び西表島(いりおもてじま)」が世界自然遺産に登録されることも決まりました。

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