パク・チャヌク監督作
2024-06-05
予想通り、浴室の中は四方に飛び散った血痕が残っていた。
犯人はここで被害者を殺害したのだ。
しかし、それなら居間にある血痕はいったい何だろう。
浴室で最初の攻撃がなされ、居間で乱闘を繰り広げ、
再び浴室に戻ったというのか。
しかし、居間と浴室の間には血痕がない。
もっとおかしいのはベッドのシーツにもう一つの出血の痕が見られることだ。
それまでとはまったく違う声だった。
彼女は台所の方に行き、
引き出しを開けて何かを取り出した後、再び口を開いた。
「お話を続けましょう。
知っていることはすべてお話ししますわ」
「一つだけ聞きましょう。どうしてです?」
「どういう意味でしょうか」
「昨日、帰宅したのは8時半、
その時、弟さんは家にいなかったとおっしゃいましたね?」
ポケットからナ・ウォンハクの携帯電話を取り出し、テーブルの上に置いた。
「では、なぜ家に残っていた携帯電話に昨日の午後9時38分に送ろうとした
メッセージが残っているんでしょうか。
なぜ殺したんです?どうして弟まで?」
이제까지와는 전혀 다른 음색이었다.
그녀는 부엌 쪽으로 걸어가서
서랍장을 열어 무언가를 꺼낸 후에야 다시 입을 열었다.
“아까 하시던 말씀 계속해 보세요.
제가 알고 있는 건 다 말씀해 드릴테니까.”
“그럼 하나만 물을게요. 왜 그랬어요?”
“무슨 말씀이신지 모르겠네요.”
“저녁 8시 반에 퇴근하고 들어왔더니 이미 동생은 없었다고 하셨죠?”
주머니에서 나원학의 휴대폰을 꺼내 탁자위에 올려놓고 말을 이었다.
“그런데 왜 저녁 9시 38분에 문자를 보내려다 만 흔적이 여기 남아있는 거죠? 왜 죽인거예요? 동생까지”
#インタビュー:文芸評論家 チョン・ソヨンさん
連続殺人事件の犯人はナ・ウォンハクの姉でした。彼女は弟を有力な容疑者に仕立てあげ、逮捕された後も弟の世話までしなければならない辛い人生のせいだと言い訳をします。自分は韓国社会から見放された被害者だと訴えたのです。しかし、主人公は彼女の言葉が責任逃れのための口実に過ぎないことを知っています。プロファイラーである彼は犯罪行為に足を踏み入れた人間がどのように道徳性を失い、変わっていくのかを目の当たりにしてきたのです。
警察署を出てソウルへ向かう道、
見えるのは人、また人だった。
彼らは今日も誰かと出会い、別れ、疎通し、断絶する。
彼らの中の誰かが殺害されたら、
私たちは真っ先に周りの人の話を聞き、捜査する。
どんな人にも殺人をするほどの理由があるからだ。
理解できることも理解できないこともある。
だから私は彼らのように亀裂が入った目で世の中を見つめなければならない。
割れた鏡のような奇怪な視線で。
今や私にはそのようなものしか見えない。
경찰서를 빠져나와 길게 늘어선 도로를 타고 서울로 향했다.
가는 길 내내 보이는 것은 사람, 그리고 사람들이었다.
그들은 오늘도 만나고 헤어지고 소통하고 단절한다.
그들 중에 누군가 살해당하는 일이 생긴다면
우리는 먼저 그 사람의 주변인들을 탐문하고 수사한다.
모든 사람들에게 저마다 내재된 살인을 할 만한 이유가 있기 때문이다.
그것은 이해할 수 있는, 혹은 이해할 수 없는 일이기도 하다.
그래서 나는 그들처럼 균열된 눈으로 세상을 봐야 한다.
깨진 거울과도 같은 기괴한 시선으로.
나는 이제 그런 것들밖에 보이지 않는다.
作家:シン・ジェヒョン (1982~、忠清北道忠州市生まれ)
デビュー:2007年 小説「彼と私のジグダンス」
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