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ライフスタイル

小言が招いた離婚訴訟

2011-11-01

玄海灘に立つ虹

小言が招いた離婚訴訟
先週、ソウル家庭裁判所は、結婚12年目の夫婦の、37歳の妻が46歳の夫を相手取って起こした離婚訴訟で、離婚の原因は夫にあるとして離婚を認め、かつ1500万ウォンの慰謝料を払うように命じる判決を下しました。
ではこの夫、どんな悪いことをしたのでしょう。
家庭内暴力? 浮気? ギャンブル? 
違います。彼が離婚された理由は小言でした。

会社から帰宅した夫は、家の玄関を入るや否やこう叫びます

魚を焼くときには換気扇を回せと言ったろう。焼いてから回すんじゃなくて、焼く前にスイッチを入れるんだ。

夫の小言は家にいるときだけではありません。
小さなメモで、携帯電話の文字メッセージで、その小言は続きます。

キムチが酸っぱくなってるぞ、午前中には何をしてたんだ。
アイロンをかけるときには、しわなく、ラインがきちんとでるように。
料理は真っ赤になるようにせずに、白くするようにする。
モヤシやキノコは傷まない前にさっさと料理する。


昔はこういう小言はドラマの中で、嫁いびりのお姑さんが口にしたり、あるいは家政婦のオバサンにその家の女主人が言ったものでした。
しかしこの家庭では夫が妻に、それも10年以上毎日いい続けたのでした。

去年の11月、やはり同じような離婚訴訟がありました。
76歳になる妻は6年間、こまごまとした家事に関する指示を夫からメモで渡されていました。警察官出身の80歳の夫はこんなメモを毎日わたしていました。

今後チゲには生のスケトウダラではなく、冷凍物のスケトウダラを使い、煮物にはサワラではなくサンマを使う。
豆腐は高いので、チゲには3、4切れだけを入れるように。


忍従を美徳と思って耐えていた妻も、ゴマの葉のおかずが出てないと夫に殴られたことを契機に、ついに離婚を決意したのです。

韓国には「男が台所のことにまで口を出せば、女を従わせることはできない」という諺があります。
男尊女卑の思想というよりは、互いの領域には口を出さないようにしようという意味です。実際に朝鮮時代、両班の家では男は表向きのことだけに関わり、家の中のことは細かな家事だけでなく家計に至るまですべて主婦の役目でした。

しかし世の中にはいろいろな人がいるものです。
私の周りにも、一家の財布はご主人が握り、主婦は必要な生活費をそのとき、そのときにもらうという人もいます。
また会社を定年退職し、家にいる時間の多くなったご主人が、途端に冷蔵庫の中の細かな食品の鮮度までチェックし始めたという話も聞きます。
反対に、ご主人の会社に日に何度も電話をしたり、あるいはご主人の携帯や電子メールの内容までチェックしないと気がすまないという奥さんもいます。

だれでも小言は言われていい気はしません。
子どもに試験の点数が悪い、勉強しなさいと小言を言い続ければ、そのうち家を飛び出してしまうでしょう。
夫婦の間でも同じこと、口癖のように一方的に小言を言い続けている方はいませんか。
あまり度が過ぎると、離婚の理由になってしまいますよ。

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