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ライフスタイル

北東アジア3カ国と漢字

2013-08-28

玄海灘に立つ虹

北東アジア3カ国と漢字
今日は漢字の話です。今週の新聞のコラムにこんな記事がありました。

中国人の漢字能力は共産政権発足後の「簡体字化」で急激に低下した。現在の簡体字すらきちんと書けないという現象は「第2次断絶」とも言える。デジタル機器が日常を支配し、言語生活を壊しているのは中国だけではない。韓国も「ケージョア(口座)番号」を「クェージャ(壊者)番号」「ウェースンモ(外叔母=母方の叔母)」を「エースンモ(子どもの叔母)」、と書く若者が少なくない。テレビには「メンブン(メンタル崩壊という意味の韓国語の略)」「カムノル(ビックリしたという意味の韓国語の略)」といった「壊れた韓国語」の字幕が次々と登場する。どの国も「デジタル時代に文字を忘れた人」に頭を抱えている。

漢字があまり使われていないため、韓国の若者たちが漢字を書けないというのは、
前から困ったことだと思っていました。 大学の日文科の学生たちでさえ漢字が
あまり書けず、学生たちにたずねても日本語の勉強で一番大変なのは漢字を覚える
ことですと言う声が返ってきます。

しかしこの記事を見て、今や漢字を書けないのは韓国だけでなく、中国もそうなのだと驚きました。中国でもデジタル機器の発達で、パソコンや携帯電話の入力を発音記号のアルファベット入力でするために、だんだん漢字がかけなくなっているという話です。漢字の生まれた国、中国でさえそうなんだと、非常にショックでした。

でも一方でこんな記事も目にしました。

韓国・中国・日本の三カ国の政治家,知識人の集まりの30人会が韓・中・日の共用実用漢字800字を選定発表した。韓国のイ・オリョン元文化相、中国の人民大学、日本の京都大学が中心となり、日本の教育用基礎漢字1006字と中国の常用漢字2500字の中で重なる漢字995字を選び、これに韓国の基本漢字900字を照らし合わせて最終的に共通使用漢字800字を選定したものです。

使用する頻度の高い漢字800字を選定することで、韓・中・日の三カ国の国民が互いの文化や考えをより理解できるようにしようという趣旨で行われたものです。

そしてこの共通漢字800字を早速現場で活用しようという会社も現れました。流通大手のロッテマートです。社内の昇進試験にこの韓中日共通常用漢字800字を出題するというのです。この会社の代表は

ロッテマートは中国に105店、華僑の多いインドネシアとベトナムにもそれぞれ33店と4店、売り場があるグローバル企業です。基本漢字を知らずにどうやって商売をするのかと思いました。新入社員の中には自分の名前の漢字さえ書けない人も多く、そんなことではやっていけません。

韓国の若者たちにとって今や漢字というのは英語やフランス語などと同じような新たに学ぶべき外国語なのかもしれません。子供の頃から漢字を使ってきた世代としては非常に残念ですが、企業の入社試験や昇進試験に出ることであらためて漢字の重要性にスポットがあたるのならそれもいいかと思います。
ヨーロッパでも英語とフランス語、ドイツ語は似たような、親戚のような言葉だと聞きました。互いに何となく分かるとか。
日本と中国、そして韓国の間でも漢字が分かれば筆談でのコミュニケーションが大きく広がるのではないでしょうか。

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