今日は、動物園の話題です。
三星(サムスン)エバーランド内にある、エバーランド動物園が去年
初めて累積訪問客数が2億人を突破しました。
サムスンエバーランドはソウルから車で1時間ほどの龍仁市にある
韓国最大級のテーマパークで、中には動物園のほかにも、遊園地、
ウォーターパーク、そしてスピードウェイに美術館まであるという、
いわば三星グループのレジャー部門の総本山ともいえるような施設です。
その中にあるこの動物園は、パンダのような特別な動物がいるわけでも
ありません。でも一年中、多くの人々で賑わっています。
春秋の遠足シーズンにはたくさんの幼稚園生、小学生がやってきます。
また週末や夏休み、冬休みには家族連れの姿もたくさんみかけます。
そのエバーランド動物園が累積訪問者数2億人を突破したことに対して動物園ではその秘訣を「教育」だとしています。東亜日報の報道によると
5日午後7時半、観覧客が全て退場したエバーランドの動物園。制服を脱いだ飼育士や獣医らが、1人、二人と、講堂に集まってきた。この日は、エバーランドの最大規模の社内イベントの一つである「EZEC(Everland Zookeeper Educational Course)」の卒業学術大会の日だった。 EZECとは、エバーランドが運営する国内唯一の「飼育士士官学校」だ。
この飼育士士官学校は2ヶ月間の過程で、新人飼育士から獣医、スタッフ 、アルバイトまで、エバーランドで働くためには必ず通過しなければならない過程です。ここでは動物の疾病はもちろん、飼料や繁殖をめぐる実務専門教育、動物関連の法律まで教育しています。
講師は経歴20年以上のベテラン飼育士たちです。先輩飼育士が新人の飼育士たちに自分の経験やノウハウを伝授します。週に1度、午後7時半から3時間ほど、教育が行われます。そして出欠席はもちろんのこと、中間試験、さらに最後に学術大会の審査を受けて、合格ということになります。
エバーランド動物園のクウォン・スワン園長は
国内には飼育士のための専門的教育過程がなく、エバーランドの人員構成も、高卒のアルバイトから三星採用の合格者、修士課程の学生など、多岐に渡っている。飼育士らの専門的力量を育成してこそ、世界トップの動物園として生まれ変わることができると判断し、教育を行っている
と言っています。5日の学術大会では18人の卒業生が研修結果を発表しました。「オットセイのリハビリ運動について」、「オラウータンの行動をより活発化させるには」、「カンガルーの飼育スペースと関連した問題」などが発表されました。
三星グループは「管理の三星」と言われます。三星マンは礼儀正しく、スマート、賢くて,自信にあふれています。三星電子の本社がある江南駅付近ではダークスーツをびしっと着こなした三星マンの姿が大勢見かけられます。エバーランドもそうです。動物園とはいえ、飼育士の制服はとてもスマートです。
そんな三星のこと、動物園の繁盛の秘訣も教育にあるというのは、うなづけます。でも例えば、日本の北海道にある旭山動物園。ここの成功を見ていると教育ではない、何かもっと温かい人間らしさが感じられるのですが。この差は何なのでしょう?