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ライフスタイル

月尾銀河レール

2016-10-04

玄海灘に立つ虹

月尾銀河レール
仁川広域市の仁川駅と月尾島を結ぶモノレールが本来の目的である公共交通機関としての利用ではなく、観光用モノレールとしての事業を目指すことが本格的に決定しました。
仁川交通公社は先月19日、仁川モノレール株式会社の親会社であるガラムスペースと、月尾銀河レールを観光用モノレールに変更して運営するという条件で総工事費190億ウォンを負担して毎年8億ウォンの賃貸料を交通公社に納付する20年間の運営権契約を締結したと明らかにしました。これにより、既存の月尾銀河レールの車両10台がすべて撤去され、4つの駅舎と6.1㎞区間をつなぐ桟橋などの建造物はそのまま維持されて観光用に変更されることになります。
月尾銀河レールは2009年に開催された「仁川世界都市祝典」の来場客を運ぶ目的で08年に着工されました。しかし、あまりに短い工期が設定されていたため安全面での不安が問題視され、本来の目的は果たせず、開通予定が10年に延期されました。そして、開通を前にした試運転で事故が発生。このことや財政面での問題のため何度も延期が繰り返され、モノレールを管理していた仁川交通公社は13年7月、設計不備や手抜き工事を行ったとされる韓信工営社長(当時)を告発するとともに、事業の転換を検討すると発表しました。そして同年末にはモノレールのために敷設された軌道をレールバイクに転用するとの案も出ましたが、利用客数の予想などのデータに疑問点が挙げられ、ここ数年は事業が膠着状態になっていました。
そして昨年8月、民間会社ガラムスペースと仁川交通公社の出資で仁川モノレール株式会社が設立され、今年8月の開通を目標に、8人乗りの小型モノレールを運行することになりました。そして、それに先立って7月には軌道上にあった車両をすべて撤去したものの、もともと施工不良が原因で計画がとん挫した軌道を利用し、しかもそれが長年点検されていなかったのでさらなる補強工事が必要ということになり、結局今年予定されていた開通もかなわず、さらに1年延期することが発表されました。
月尾銀河レールは着工当時、韓国初のモノレールと期待され、853億ウォンの税金が投入されました。そして、この計画が白紙化され新たな事業に転換されたことで、さらに190億ウォンの工事費が費やされることになります。今回はこの費用を民間の会社から引き出すことに成功しましたが、最初に費やされた巨額の税金が無駄になったという意識から、インターネットなどでは仁川市民をはじめ韓国全体から批判の声があがっています。

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