メニューへ 本文へ
Go Top

文化

韓国の絵と音楽を調和させた公演「画通コンサート」

2013-03-05



2月13日と14日、ソウルの南山(ナムサン)国楽堂で開かれた画通(ファトン)コンサート。「春の日の恋心は引き留めても咲く」というテーマで、韓国の古い絵と音楽が調和した舞台が繰り広げられました。ところで、画通(ファトン)コンサートの画通とはいったいどんな意味なのでしょうか。

画通には絵と通じるという意味があります。つまり、昔の絵と音楽が調和する楽しさをみんなで分かち合うためのイベントで、今回は昔の韓国人の恋はどんなものだったのか、また、そんな恋心がどのように絵に表わされているか、古い絵を通して見る韓国の情緒とはどんなものなのか、を紹介しています。

舞台に設置されたスクリーンにはさまざまな絵が登場します。絵のなかにさりげなく表わされている恋や主人公たちの恋物語に関する解説を聞いていると、自分が絵のなかの主人公になったような、空想の世界に浸ることができます。その余韻がさめないうちに舞台では絵に似合う音楽が演奏され始めます。

画通コンサートは3つのテーマで構成されています。第1部のテーマは相手の幸せを祈る絵を中心に進められ、第2部は片想いや恋の病など恋しい人を懐かしむ情緒を描いた絵が紹介されます。そして、第3部は溌剌とした春の恋心、時にはさりげなく、時には濃厚に描かれた男女の感情を紹介します。

たとえば、まず、朝鮮時代後期に活動した文学家、イ・オクの詩を読みながら男女の情について振り返ります。世の中で男女が交わす心情より真実なものはないという詩とともに、舞台には最初の絵「書生と娘」が披露されます。部屋の中で学問に励む書生と、そんな彼を慕い、外でそっと見つめている娘の姿が描かれている作品です。「書生と娘」は名のない画家が描いた風俗画、浮世絵です。片想いで憂いに満ちた娘の表情や、そうとは知らず無心に本を読んでいる書生の姿に関する解説を聞いていると片想いの切なさが伝わってきます。絵が紹介された後は絵に似合う音楽が流れるのです。

このように画通コンサートは韓国の絵と音楽が調和したユニークな公演として好評を得ています。昔の絵と伝統音楽が調和した画通コンサート会場には一足早く、恋が芽生える春が訪れています。

おすすめのコンテンツ

Close

当サイトは、より良いサービスを提供するためにクッキー(cookie)やその他の技術を使用しています。当サイトの使用を継続した場合、利用者はこのポリシーに同意したものとみなします。 詳しく見る >