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文化

韓国の父親像を変え始めたトレンド、友だちのようなお父さんという意味のフレンディ

2013-03-26



一昔前まで韓国の父親のイメージといえば朝早く、会社に出かけて、夜中に帰ってきたり、週末になっても新聞やテレビを見たりしながら寝ている姿を思い浮かべるのが普通でした。ところが最近、このような典型的な父親像に変化が生まれています。友だちのようなお父さんが多くなり、フレンドとダディを合わせた造語、フレンディがトレンディなお父さんとして注目されているのです。フレンディたちの一番の特徴は子どもたちと一緒に送る時間が多いことです。

フレンディの姿は映画やテレビでも見られます。最近まで放送されていたKBSのドラマ「いとしのソヨン」ではお父さんと娘が互いを理解しあう話を中心に、家族の愛を描き出し、大きな人気を集めました。また、観客数1200万を突破し、韓国映画史上3番目のヒットを記録した映画「7番部屋の贈り物」でもお父さんと娘の温かい話が綴られました。

ソウルに住んでいるキム・ドングォンさんは5万の読者を持つブログを作っています。彼のブログのテーマは「お父さんといっしょに楽しむ10分ゲーム」。キムさんは週末も忙しくて、子どもと遊んであげる時間がありませんでした。彼は少しでも子どもと遊んであげよう、と思って、「10分ゲーム」というブログを作りました。会社から帰って、リサイクル用品などを使ったゲームや遊びを始め、この2年間で170ほどの遊びをブログで紹介しています。リサイクル用品を使っておもちゃを作るため、お父さんと子どもがお互いにアイデアを出し合い、ゲームのルールも決めるのだそうです。こうして、いろんな話をしているうちに、それまで知らなかった子どもについても少しずつ理解することができたといいます。



フレンディ、つまり友だちのようなお父さんになるためのコミュニティもあります。今から10年前、良い父親になろうと決心したクォン・オジンさんは近所のお父さんたちと意気投合してお父さんと子どもたちの素敵な思い出を作るための活動を始めました。2009年にはポータルサイトに「お父さんのための遊びの学校」というインターネットカフェ、つまりコミュニティを作りました。カフェには良いお父さんになるためのノウハウなどが詳しく紹介されています。お父さんなら当然、子どもを愛する気持ちは持っています。しかし、その心をどう表現すればいいのか、また、どうやって遊んであげればいいのか、その方法を知らないお父さんもたくさんいるはずです。クォン・オジンさんが作ったコミュニティはそんなお父さんに良い父親になるための方法を教えてくれるのです。

友だちのようなお父さん、フレンディとなるために努力しているのは個人だけではありません。最近は、良い父親になるための教育プログラムを設ける企業も登場しています。家庭の幸せが会社員としてのお父さんの能力もアップさせからです。「お父さん学校」では家庭の中のお父さんの役割や感情を表現する方法などについて教えています。

感情を表現するのが苦手で、子どもにも今日は何をしたとか面白かったかという質問だけだったお父さんが「お父さん学校」を通じて愛情を表現するようになり、最近は家に帰ると子どもたちが先に抱きついてくるようになったそうです。家族が会話をするようになったのが一番の変化だといいます。

家族とともにする、友だちのようなお父さん、これが今のトレンディなお父さん、フレンディなのです。

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