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政治

韓国裁判所 日立造船の供託金の担保解除を決定

Write: 2024-02-08 14:01:34Update: 2024-02-08 14:19:45

韓国裁判所 日立造船の供託金の担保解除を決定

Photo : KBS News

太平洋戦争中の徴用をめぐって、日立造船に損害賠償を求めた裁判で勝訴した原告側が、日立造船が裁判所に預けている供託金の取り立てを申し立て、地裁がこれを認めたことをうけ、担保を預かっている韓国の高裁は、担保を解除することを決定しました。  
 
ソウル高等裁判所は6日、供託金の担保を解除する決定を出しました。
 
裁判所の決定文が日立造船に送達されれば、原告側は供託金を賠償金として受け取ることができます。
 
ただ、日立造船が決定文の受け取りを拒み、決定文が返送されれば、裁判所は公示送達と呼ばれる手続きを踏むことになり、この場合、受け取りまでに数か月かかる可能性があります。
 
公示送達とは、当事者に届けなければならない書類が送達されなくても、裁判所で保管していることを知らせたあと一定期間が過ぎれば相手に渡されたとみなす制度です。
 
日立造船のこの1件以外には、徴用問題に関連して日本企業が韓国の裁判所に金銭を供託したケースはないとされていることから、日立造船の供託金が原告に渡れば、徴用損害賠償裁判で勝訴した被害者側が日本企業の資金を受け取る初めてで唯一の事例となるとみられています。

日立造船は、徴用損害賠償裁判で、2019年1月にソウル高等裁判所で行われた2審で敗訴したあと、韓国国内に保有する資産の差し押さえなどの強制執行を防ぐために、担保として6000万ウォンを供託金としてソウル高等裁判所に収めていました。

去年12月、最高裁にあたる韓国の大法院が日立造船に対して5000万ウォンの賠償金と遅延利息の支払いを命じる判決を確定しました。

日立造船が支払いの意向を見せていないことから、原告側は、先月10日にソウル中央地方裁判所に、賠償金と利息の代わりとして供託金の取り立て申請を行いました。
 
その後、ソウル中央地方が先月23日に取り立てを認めたことをうけ、今月6日、ソウル高等裁判所が担保の解除を決定しました。

原告側は、「手続きの半分以上が終わった。供託金で不足する分については、韓国政府傘下の支援財団からの支払いを受けることを前向きに検討する考えだ」と話しています。

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