文化部の初代長官を務めた李御寧(イ・オリョン)梨花女子大学名誉碩学教授が26日、死去しました。88歳でした。
1933年に忠清南道(チュンチョンナムド)牙山(アサン)で生まれた李御寧氏は、文学評論家、ジャーナリスト、大学教授などを務め、「韓国を代表する学者」「当代最高の知性」と呼ばれました。
2017年にがんが見つかり、二度にわたり手術を受けましたが、抗がん剤治療は受けず、最後の著作活動である『韓国人の話』など著書の執筆に専念していました。
李御寧氏は朝鮮日報など新聞各紙の論説委員や梨花女子大教授を歴任し、1990年、盧泰愚(ノ・テウ)政権で新設された文化部の初代長官に就任しました。
文化部長官時代には国立国語院や韓国芸術総合学校の設立など文化政策の基盤を整えました。
1956年に批評家として登壇して以来、60冊余りの著書を執筆し、日本文化を論じた著書「『縮み』志向の日本人」は日本でベストセラーとなりました。
葬儀場はソウル大学病院に設けられ、葬儀は文化体育観光部葬として執り行われます。
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は26日、葬儀場を訪れて弔問し、「私たちの世代は故人の本をたくさん読み、感化された。韓国の偉大な師匠がお亡くなりになり残念だ」と哀悼の意を表しました。