北韓の国会にあたる最高人民会議が17日と18日に開かれましたが、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は出席しませんでした。
朝鮮中央通信は、最高人民会議が17日と18日に平壌(ピョンヤン)にある万寿台(マンスデ)議事堂で開かれたと19日、報じました。
金委員長は代議員ではありませんが、これまではこの会議に出席し、施政方針演説の形で海外向けのメッセージを発表していました。
金委員長は、去年末の中央委員会総会で演説し、韓国に対する敵対的なメッセージを発表しています。
今回の最高人民会議では、崔竜海(チェ・リョンヘ)最高人民会議常任委員長が開会のあいさつを述べ、去年の決算の報告とことしの予算の編成が行われました。
ことしの歳出は、 経済分野の予算を1.2%増額するなど、全体で去年より1.7% 増えています。
国防費は、予算総額の15.9%と、去年と同じ水準でした。
一方、今回の最高人民会議では、副議長にメン・ギョンイル労働党統一戦線部中央委員会書記局長兼議長が選ばれました。
メン氏は2018年の平昌(ピョンチャン)冬季オリンピックをきっかけに南北関係の改善に中心的な役割を果たした人物とされています。
メン氏はまた、平昌オリンピックの期間中に、アメリカのポンペイオ国務長官と北韓の金英哲(キム・ヨンチョル)党副委員長の会談を実現させた立役者とも評価されています。