現代(ヒョンデ)自動車グループの去年の全世界での販売台数が、初めて世界トップ3に入りました。
完成車各社が発表した販売台数の資料によりますと、現代自動車グループの去年の世界販売台数は684万5000台で、日本のトヨタ自動車グループ、ドイツのフォルクスワーゲン(VW)グループに次いで3位に躍進しました。現代自動車が世界トップ3に入ったのは初めてです。
フランスのルノー、日本の日産自動車、三菱自動車の3社連合が4位で、アメリカのゼネラル・モーターズが5位となっています。
現代自動車グループの世界販売ランキングは、2000年の10位から着実に順位を上げ、2010年にはアメリカのフォード・モーターを抑えて5位に浮上し、2020年に4位に入りました。翌年の2021年は再び5位に後退しましたが、去年は順位を2つ上げました。
現代自動車グループの去年の世界販売台数はおととしに比べて2.7%増え、上位5位以内のメーカーで唯一、販売を伸ばしています。
世界的な半導体不足により、各メーカーの生産が停滞したなか、現代自動車グループは、毎週、全社会議を開いて半導体を確保するための対策を議論し、半導体企業が集まっているアメリカ・アリゾナ州フェニックスに役員クラスの担当者を随時派遣するなどの対策をとったことが、販売台数の増加につながったとみられています。
また、高級ブランド「ジェネシス」の販売が増えたことや、EV=電気自動車をはじめとするエコカー市場をリードするための戦略を展開したことも、順位を押し上げる要因になったとみられています。
特に、去年は海外市場での成果が目立っており、現代自動車グループのアメリカ市場のシェアは、去年10.8%と、初めて10%を超えたほか、ヨーロッパでは過去最高の9.4%を記録しています。