1988年ソウルオリンピックのメインスタジアムとして建てられ、数々の世界的なアーティストのコンサート会場としても使われたソウルの蚕室(チャムシル)総合運動場メインスタジアムで、3年間にわたる改装工事が始まりました。
ソウル市は29日、蚕室総合運動場メインスタジアムの改装工事が着工したと明らかにしました。
竣工は、2026年12月の予定です。
1984年に完工したメインスタジアムは、老朽化のため、最近では利用率が下がっていました。
ソウル市は、オリンピックの再開催に備え、スタジアムの機能を大幅に強化すると同時に、一般市民が日常的に利用できるスポーツと文化の複合空間として生まれ変わらせる計画です。
観覧席3万席と陸上トラックを全面的にリニューアルするほか、障害者用の観覧席350席あまりを新たに設置します。また、大型の電光掲示板も追加で設置されます。
メインスタジアムの外観は、歴史的な価値を保つため、原型の特徴を維持するということです。
また、近くを流れる川、漢江(ハンガン)と繋がる幅30メートルのデッキを造成し、アクセスを改善する計画です。
そのほか、ソウル市はメインスタジアムの冷房に漢江の水温を利用した再生可能エネルギー「温度差エネルギーシステム」を導入し、温室効果ガスの削減にも取り組むということです。