韓国鉄道公社の職員などでつくる全国鉄道労働組合は、鉄道の民営化の中止を求めて、14日午前9時から、4日間のストライキに入りました。
この影響で、首都圏の地下鉄や高速鉄道KTXなどの運行便数が削減されています。
今回のストライキで、首都圏の地下鉄は普段の75%、KTXは68%にそれぞれ便数が縮小され、運行されています。
なかでも貨物列車は普段の4分の1しか運行されず、物流に支障が出ています。
今回のストライキは、今月1日に高速列車SRTの3つの路線が新設されたことが背景にあります。
SRTは、民間の株式会社SRが出資し、運営する高速鉄道です。
組合側は、SRTの新たな路線の開設を、「民営化に向けた動き」と見なしています。
SRがことし4月に発注した車両の整備を、国土交通部が、韓国鉄道公社コレールの代わりに民間業者に委託したのも、民営化に向けた動きだとして反発しています。
国土交通部は、「政府の政策は組合交渉の対象にはならない。鉄道の民営化は検討していない」という立場を明確にしました。
全国鉄道労働組合がストライキを実施したのは、2019年11月以来です。