海外との大規模な取り引きを支援する韓国輸出入銀行は、資本金の限度額が法律で決められていますが、資本金が不足することによって、政府が推し進める武器の輸出などへの影響が出ているとして、限度額を引き上げるための法改正が検討されています。
輸出入銀行の資本金の限度額について、与党「国民の力」は、現行の15兆ウォンから30兆ウォンに引き上げる改正案を、最大野党「共に民主党」は、35兆ウォンに引き上げる改正案をそれぞれ提出しています。
輸出入銀行の限度額は、2014年に8兆ウォンから15兆ウォンに引き上げられて以降、変わっていません。
政府間で行われる大規模な取り引きについては、納品と支払いが完了するまで、輸出する側の政府が企業に対して契約額を保障するなどの仕組みが取られます。
韓国は去年、ポーランドと17兆ウォン相当の武器の輸出契約を結びましたが、輸出入銀行からの融資が不足しているため、契約の締結が延期されていて、輸出入銀行の資本金の引き上げが必要だという声が強まっています。
尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領も、17日、ソウル空港で開かれた防衛産業関連のイベントで、「防衛産業は、安全保障と経済を支える国家戦略産業だ」と述べ、引き続き支援していく意向を示しました。