尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は、日本の最高裁判所長官にあたる大法院長の候補に、元大法院判事の曹喜大(チョ・ヒデ)氏を指名しました。大法院長の人事をめぐっては、大統領が最初に指名した人物が野党の反対で否決されるなど、スムーズに進んでいません。
曹候補は、ソウル地方裁判所で判事としてキャリアをスタートし、大法院の裁判研究官や大邱(テグ)地方裁判所の所長などを務めました。
朴槿恵(パク・クネ)政権時代の2014年から2020年までは大法院で判事を務め、担当した裁判のうち、政治的なものについては保守的な見解を示しています。
大法院の判事を退任したあとは、成均館(ソンギュングァン)大学の法学専門大学院で研究活動を行っています。
大法院長の任期は6年ですが、曹候補は2027年6月に70歳の定年を迎えるため、3年半で退任することになります。
前の大法院長は、9月下旬に任期満了で退任していて、大法院長のポジションは、すでに40日以上、空席となっています。
前大法院長の退任に先立って、尹大統領は、後任としてソウル高等裁判所の部長判事を務める李均龍(イ・ギュンヨン)氏を指名しましたが、先月6日に開かれた国会の本会議で、野党陣営からの反対によって任命同意案は否決されました。
今回、新しく候補者として指名された曹氏も、国会の人事聴聞会を経て、任命同意案が採択される必要があります。