新型コロナウイルスの影響で運休していた、北韓とロシアを結ぶ旅客列車の運行が再開される見通しです。
ロシア沿海地方のコジェミャコ知事は現地時間の13日、SNSのテレグラムで、北韓北東部の羅先(ラソン)市とロシア極東のウラジオストクを結ぶ旅客列車の運行が再開されると明らかにしました。
コジェミャコ知事は、12日からロシアを訪れていた羅先市のシン・チャンイル人民委員長と会談した際に、運行再開の詳細について話し合ったと説明しました。
北韓の鉄道は、羅先市のムルゴル駅から54キロ離れたロシアのハサン駅まで運行しており、ウラジオストクに行くためにはハサン駅でロシアの鉄道に乗り換えなければなりません。
羅先とハサンを結ぶ路線は、コロナ禍以降、旅客列車、貨物列車ともに運休していましたが、おととし11月に貨物列車の運行が再開されました。
アメリカの政府系放送局、ラジオ自由アジアは、旅客列車の運行が再開されれば、多数の労働者が北韓から沿海地方に派遣される可能性があると伝えています。
北韓が海外へ労働者を派遣することは、国連安全保障理事会の対北韓制裁違反に当たりますが、ウクライナ侵攻により労働力不足に直面しているロシアと、外貨獲得を狙う北韓にとって、利害関係が一致するもので、今後の動きが注目されます。
*2024年6月7日修正*