台湾の新しい総統の就任式に、韓国と日本の政界関係者が出席したことをめぐって、中国外務省が韓国と日本の公使を呼んで抗議しました。
中国外務省は22日、劉勁松アジア局長が、北京に駐在する韓国の金翰奎(キム・ハンギュ)公使と日本の横地晃公使をそれぞれ呼んで、台湾問題について、「中国側の厳正な立場」を伝えたと発表しました。
中国は、20日に行われた台湾の頼清徳総統の就任式に、韓国と日本の政界関係者が出席したことに抗議の意を表したものとみられます。
頼新総統の就任式には、韓国からは、韓国・台湾議員親善協会の会長を務める与党「国民の力」の鄭宇澤(チョン・ウテク)議員らが出席しました。
日本からは、超党派の国会議員で作る「日華議員懇談会」のメンバーら31人が出席し、新総統と面談しています。
中国外務省による抗議に先立って、韓国に駐在する中国大使館も21日にSNSを通じて反発していました。
中国大使館は、「韓中の戦略的協力パートナーシップに逆行するものだ。われわれは韓国側が『一つの中国』を尊重し、いかなる形でも中国の内政に干渉せず、台湾の独立を目指す勢力を支持しないことを促す」という抗議のコメントを載せています。