現職と前職の大統領夫人が関与している疑惑について、前例のない同時捜査が始まりました。
ソウル中央地検は、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の妻、金建希(キム・ゴニ)夫人がブランドバッグを受け取った疑惑を捜査していますが、文在寅(ムン・ジェイン)前大統領の妻、金正淑(キム・ジョンスク)夫人のインド訪問に関する疑惑についても、捜査に乗り出しました。
金正淑夫人については、2018年10月にインドのタージ・マハルを単独で訪問した際に、予算として4億ウォンが割り当てられましたが、旅行目的の外遊だったとする疑惑が持たれています。
与党側は、当時、文化体育観光部長官がインドを訪問することが決まっていたものの、金夫人が同行することになり、飛行機が大統領専用機に変更されたほか、機内食にも6000万ウォンあまりが使われたと主張しています。
ソウル中央地検は19日、こうした疑惑を告発した与党「国民の力」の李鐘培(イ・ジョンベ)ソウル市議会議員を呼んで調査を行っています。
李議員は去年12月、金正淑夫人を職権乱用や権利行使妨害などの疑いでソウル中央地検に告発していました。
一方、ソウル中央地検は19日、金建希夫人の疑惑についても大統領室の行政官を呼んで調査を行いました。
ソウル中央地検が金建希夫人の疑惑について大統領室の関係者を呼んで調査を行ったのは、今回が初めてです。
法曹関係者によりますと、2つの疑惑は、当事者が公務員ではなく大統領夫人であるため、適用される法律が明確でなく、検察が結論を出すのは容易ではないということです。