尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の弾劾訴追を求める国民請願が、100万人以上の同意を得ているなか、大統領室が、明白な違法でない限り、弾劾は難しいとする立場を初めて明らかにしました。
国会の「国民同意請願」サイトの掲示板に先月20日に投稿された「尹大統領の弾劾訴追案の即刻発議を求める請願」は、3日午前の時点で、同意が100万人を突破しました。
5万人以上の同意を得た場合、国会の法制司法委員会に付託するという方針に従い、先月24日に法制司法委員会に付託されています。
法制司法委員会で請願の妥当性が認められたら本会議で採決が行われ、採択された場合は、政府に送られます。
政府は、送られた請願の処理結果を国会に報告しなければなりません。
投稿者は、尹大統領の弾劾を求める理由として、海兵隊員が殉職した事件を捜査していた軍の担当者に圧力がかけられたとする疑惑をはじめ、尹大統領の妻、金建希(キム・ゴニ)夫人が関与したとされる株価の不正操作疑惑やブランドバッグを受け取ったとされる収賄疑惑などを挙げました。
これと関連し、大統領室は、「明白な違法と認められない限り、弾劾が可能とは考えていない」と明らかにしました。
そのうえで、「野党が政治的目的で弾劾について繰り返し言及し、国政の遂行を妨げている」として、「今後の状況をしっかり見守っていく」と強調しました。