大統領室は、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の妻、金建希(キム・ゴニ)夫人を補佐する業務を担当する「第2付属室」を設置するための、大統領秘書室の職制改正に着手しました。
前政権までは、大統領夫人の予定の管理や随行に加えて、衣装の調達などの業務を担当する第2付属室が設置されていましたが、尹大統領は当選した大統領選挙で、その廃止を公約に掲げていたため、政権発足とともに廃止となりました。
金建希夫人をめぐっては、高級ブランドのバッグを受け取った収賄や、株価操作に関与した疑いがかけられていて、検察でも捜査を行っていて、こうした疑惑が尹大統領の国政運営に悪影響を及ぼすという判断から、第2附属室を復活させて、金建希夫人に関連する業務を透明にするねらいがあると、与党関係者は語っています。
これに先立って、金建希夫人の各種の疑惑に特化して任命された検察官が通常の検察から独立して捜査するための法案が、ことし1月、国会を通過し、これに対して、尹大統領が拒否権を行使した際に、第2付属室の設置を検討することにしていました。
一方、韓国ギャラップが今月23日から25日まで、全国の有権者1000人を対象に尹大統領の支持率を調査しところ、政権に対する前向きな評価は28%、否定的な評価は63%でした。
否定的な評価の原因としては、「経済・民生・物価」が14%で最も高かったものの、「金建希夫人に関連する問題」も、前の週より5ポイント増えた9%と、2番目に高くなっていました。